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2012年8月2日 / misotukuri

ボクシングの誤審を糾す前に

目が手術後で今のところあまり見えないので、ほとんどオリンピック関連の記事を見ていないのだが、それでもボクシングでヒドイ誤審があったことを知った。

以下は時事通信からのコピペ。

<ボクシングは1日、男子バンタム級の2回戦が行われ、清水聡(自衛隊)は第2シードのマゴメド・アブドゥルハミドフ(アゼルバイジャン)に判定負けしたが、判定を不服とした提訴が認められて準々決勝に進出した。>

ボクシングは日本の放送では思いっきり冷遇されていて、以下のストリーミング放送でしか見ることが出来ない。

http://www1.nhk.or.jp/olympic/boxing/index.html

もう削除されていると思うが、さっそく、清水聡(自衛隊)VSマゴメド・アブドゥルハミドフ(アゼルバイジャン)戦を見てみた。

文字などほとんど見えないのだが、苦労して虫眼鏡で拡大してジャッジの採点表を見ると、

R   1R  2R  3R  計

清水  2   3  12  17

マゴ  4   8  10  22    となっていた。

1R,2Rはまあまあこんなもんかな?という妥当なものだ。

3Rは、ジャッジの採点としては、これで致し方ないと思うが、問題はレフェリーのレフェリングだ。

アゼルバイジャンの選手は、ダウンを6回もして完全にグロッギーで、RSC(レフェリー・ストップ・コンテスト、ようするにTKO)にすべきなのに、ダウンを1回認めただけ。

これでは買収されていたのではないかと疑われて当然だね。

会場もブーイングの嵐だった。

何故こういうことが起きるのかというと、まず、アマチュア・ボクシングの採点基準の問題がある。

原則的にプロ・ボクシングはダメージ主義だが、アマ・ボクシングではポイント主義だ。

プロなら、WBAルールなら、1つのラウンド中に3回ダウンしたら、KO負けとなる。

ところが、アマ・ボクシングでは、ダウンもあくまでポイントの一つなので、たとえば、幾らダウンしようとそのダウンをレフェリーが認定しなかったら、明らかな加撃によるものでない限りポイントにならず、ラウンドは最後まで続くことになる。

ちょうど、この試合のように。

だが、ダウンというのは、そんな単純なものではないのだ。

グロッギーになってくるとガードしている上から叩かれても、頭の上をかすったような当たりでも、別に有効打でなくてもダウンするのだ。

というのも、それまでにボディー・ブローとか、たとえ、ポイントは1ポイントもない0.5くらいのポイントであっても、ダメージを与えているのがあって、その蓄積効果で、最後には、どこを打たれてもダウンするようになるのだ。

レフェリーはボクサーのそういうダメージの度合いを見計らって、試合続行不可能と見極めれば採点の如何に関わらずRSCにしなければならない。

アゼルバイジャンの選手は、初回から背の高い清水のプレッシャーを受け続け、1Rこそ踏み込んでの大きな右フックで清水からダウンを奪い、2Rもクリーンヒットを1回当てたが、3Rに入ると直ぐに疲労困憊してしまった。

3Rだけで6度もダウンしたなんて本当かなと思ったが、本当だった。

クリーンヒットによるものは少ないが、もう立っていられない状態だった。

このレフェリーはちょっとおかしいね。

しかし、そもそも、アマチュア・ボクシングの採点基準がおかしいからこんなおかしなレフェリングも起きるのだ。

次は、ボクシング・ビジネスの問題だ。

オリンピックの金メダリストは次代のプロ・ボクシングの世界チャンピオン候補生であるという現実がある。

彼らはプロに転校するや、大手プロモーターからお声がかかって、多額の契約金とともに次代の世界チャンピオンとなるべく金の卵として大事に育成される。

だから、彼らも必死なのだ。

しかも、ボクサーだけでない。

彼を育ててきたコーチやトレーナーも自分を売り出すチャンスなのだ。

そして、たいてい、いずれは袂を分かつことになるが、それまでもらえるものはもらっとかないとということになる。

ユーリ・アルバチャコフやオルズベック・ナザロフのようにいつまでもアレクサンドル・ジミン・トレーナーがいいと言ってくれることもあるわけだしね。

彼らは、自分の選手のためにやれることは何だってやる。

それが現実だ。

だが、まあ、採点やレフェリングのことでぐだぐだ言うより、そもそもプロに転向する気のないボクサーはオリンピックに出るなと言いたいね。

ボクシングは自己満足でするスポーツじゃない。

清水がどうかは知らないけどね。

生活がかかってやっている者の邪魔をするなよ。

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