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2012年8月12日 / misotukuri

村田諒太、ボクシングで48年ぶりの金メダル!

ロンドン五輪、ボクシング・ミドル級決勝で村田諒太が、東京五輪以来48年ぶりに金メダルを獲得した。

対戦相手は、エスキーヴァ・ファルカオ・フロレンチーノ(ブラジル)。

昨年の世界選手権の準決勝で対戦している相手で、その時は2度のダウンを奪い、圧勝していたが、足を使ってコンビネーションが巧みなアウトボクサー。

村田はガードをしっかり固め、べた足で接近し、持ち前のパンチ力を生かして、ボディを攻撃するファイター。

1R:スロースターターの村田が初めてポイントで先行し、5-3。

2R:足を使い始めたフロレンチーノにポイントを奪われ、4-5。

3R:フロレンチーノが攻勢だったが、村田のボディ攻撃が効いてきたのか、ホールディングで2ポイント減点され、5-5。

トータル、14-13の薄氷を踏む勝利。

相手に減点がなければ、逆に14-15で負けていたところだ。

しかし、よくぞレフェリーが減点を取ってくれたものだ。

村田のようなファイター・タイプのボクシングは、アマチュアには不向きなのだが、ガードがしっかりしている分、被弾してもさほどポイントを奪われないのと、タイミング良くストレートが打てるのが、ポイントを稼ぐ上で有利となっている。

もちろん、日本人にしては、背が高く、パンチ力があるという基礎的な条件を満たした上でのことだが。

この試合、フロレンチーノがリング・ゼネラルシップを握っていた。

どういうゲームにするかの鍵は、彼が握っていた。

彼は、去年の世界選手権で村田に敗れたことから、ただ足を使ってアウトボクシングするだけでは、金メダルは取れないと悟り、パワーをつけるトレーニングをしてきたのだろう。

村田のファイトスタイルは研究済みで、村田はあれしか出来ないから、彼に勝つにはどうしたらいいか考えた。

そこで出た結論は、初回のダッシュだ。

スロースターターの村田にあえて村田の得意な足を止めての打ち合いを仕掛ける。

そして、一気に優位に立って、2Rからはアウトボクシングに切り替え、疲れた村田を突き放すというもの。

ところが、その戦術は半ば成功したが、半ば失敗した。

まず、失敗したのは、1Rダッシュしたものの、村田に打ち負けてしまったことだ。

3-5と、2点差を逆につけられたのは、誤算だった。

しかし、成功したのは、2R、彼がアウトボクシングに切り替えたら、村田の動きが鈍っていたことだ。

スタミナを初回のダッシュで使ったのは、自分も村田も同じくらいだったのだ。

相変わらず、村田のボディ攻撃はきつかったが、2Rは5-4で、1ポイントを返した。

そして、3R、アウトボクシングで仕上げにかかったら、執拗な村田のボディ攻撃に遭い、思わず腕を抱え込むと、ホールディングで2点減点された。

これは、痛かったが、もう行くしかない。

ラッシュをかけると、いいのが入り、村田をダウン寸前まで追い詰めた。

無尽のスタミナのあるはずの村田は、彼のファイトスタイルから来る連戦の疲れか、もうバテバテ。

これはイケけると攻めかけたところ、ブザーと紛らわしいブーという笛の音が会場から聞こえてきて、一瞬、時間が止まった。

またも、ブーっと鳴り響いて、終了のブザーとは違うと分かって、ファイトが再開された。

もう、足を止めての打ち合いだ。

しかし、最後に村田の右ストレートをもらって、打ち返したものの、終了。

3R、勝ってはいたと思うが、減点の2点がどうか?と思っていると、村田が両腕を挙げて勝利のアピールをしているのが目に入り、あわてて自分も両腕を挙げた。

だが、判定は無情にも、1点差で、村田に凱歌が上がった。

フロレンティーノにしてみれば、減点さえなければ、というものだったろう。

フロレンチーノは戦術を駆使して村田に立ち向かったが、「才能」、「努力」、「モチベーション」、「根性」、そして、「運」のどれかで今一歩及ばなかった。

ランキング2位の村田は、ランキング1位のキトロフ(ウクライナ)が不可解な地元判定のせいで1回戦で姿を消すという幸運もあって、一躍金メダルが期待されていたが、このプレッシャーに打ち勝って、堂々金メダルを獲得したのは、まさに48年ぶりの偉業だ。

ボクシングという何よりも過酷なスポーツで、日本人のメダリストは、数えるほどしかいない。

1960年 ローマ    :田辺清(銅)、フライ

1964年 東京     :桜井孝雄(金)、バンタム

1968年 メキシコシティ:森岡栄治(銅)、バンタム

そして、今回、

2012年 ロンドン   :清水聡(銅)、バンタム

2012年 ロンドン   :村田諒太(金)、ミドル

二人のメダリストが誕生した。

特に、ミドル級というのは、日本人にしてみれば重量級であり、プロボクシングでもミドル級の世界チャンピオンは、1人(竹原慎二)しかいない。

それだけ厳しいクラスということだ。

村田が今後プロに転向するかどうかは、あくまで、本人次第だが、多分、ライバルのキトロフはプロに転向するだろう。

4年後のリオ大会でフロレンティーノが金メダルを取って優勝している頃、村田もキトロフもプロの世界タイトルに挑戦しているかもしれない。

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