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2012年8月13日 / misotukuri

ロンドン五輪閉幕ー「人と超人」のゲームも終わった

とうとうロンドン五輪も終わった。

その最終日、レスリング男子フリー66kg級で米満達弘が金メダルを獲得した。

レスリング男子の金は、ソウル大会(1988年)以来、24年ぶり。

まさに、有終の金だ。

これで、今大会の日本のメダルは38個(金7、銀14、銅17)となり、2004年アテネ大会の37個(金16、銀9、銅12)を上回って史上最多を更新した。

今大会の金メダリストは、日付順で以下の7名。

1 松本薫(女子柔道57kg級)

2 内村航平(体操男子個人総合)28年ぶり

3 小原日登美(女子レスリング・フリー48kg級)

4 伊調馨(女子レスリング・フリー63kg級)五輪三連覇

5 吉田沙保里(女子レスリング・フリー55kg級)五輪三連覇

6 村田諒太(男子ボクシング・ミドル級)48年ぶり

7 米満達弘(男子レスリング・フリー66kg級)24年ぶり

何と、2の内村を除いて、全て格闘技。

この中に、男子柔道がないのが残念だが、ボクシングの本家アメリカでメダルなしということもあり、これも時代の流れなのだろう。

金メダリスト達の戦績他のデータを見ると、やはり彼及び彼女たちのは素晴らしく、特に五輪三連覇した、伊調馨、吉田沙保里の二人には目が点になる。

英国の文豪バーナード・ショーの戯曲に「人と超人」というのがあるが、ショーばりの皮肉でなく、彼女たちはまさに超人だね。

一昨日の夜、NHKで卓球女子団体で銀メダルに輝いた石川、福原、平野の三人娘をスタジオに招いて、正確な番組名は覚えていないが「ロンドン五輪、もう一度みたい試合ベスト10」のアンケートをやっていた。

その結果、たしか、個人競技では、内村と吉田の2つしか入っていなかったと思う。

他は、開会式まで入れて、全て団体競技ばかり。

ちなみに、今大会の総獲得メダル数38の内、団体競技は銀が最高で、金はなく、8個とか。

それなのに、もう一度見たいのは、団体競技が圧倒的に多い、という現象。

日本人は、よくよく、みんなで力を合わせて頑張ったというストーリーが好きなんだなと思った次第だ。

ホント、どこまでもみんなみんなで集団中間指向なんだな。

小犬じゃなくて(老いたる)「荒野の狼」になりたいJinchanとしては、一人「月に(向かって)吠える」といきたいところだが。

卓球の三人娘が、三本の矢を持ち出してきたのにはあまりにも意図が明白で、笑ってしまった。

あたしゃ、さっそく、毛利元就の「三子教訓状」を改めて読んでみたが、確かに彼は立派な人だったようだ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%AD%90%E6%95%99%E8%A8%93%E7%8A%B6

これは、「何事も一人では力及ばぬ平凡な我々でも、結束して事に当たれば、大事をなすことが出来る」という根深い信仰だね。

だが、結果は必ずしもそうではない。

ロンドン五輪の金メダルは、7個全部が個人競技だ。

団体種目は銀が最高で、メダル数も8。

銀、銅のメダルも個人競技がはるかに多い。

それなのに、多くの日本人がもう一度みたいのは、団体競技。

中でも、水泳男子団体400mメドレー決勝。

孤高の一匹狼の北島康介が老いてメダルなしに終わるところ、せいぜい銀や銅の選手達が、「北島さんを手ぶらで帰らせるわけにはいかない」とメダルをプレゼントした団体400mメドレーは、さすがに感動ものだった。

・・・・それはわかるが、ああいう温情主義は、勝負の世界ではどうかと思う。

勝負の世界の美学は、温情を脱却したところにあると解していた。

「Old soldiers never die, they just fade away」(老兵は死なず、ただ消え去るのみ)だよ。

もちろん、仲間の温情に応えた北島も偉い。立派な態度だ。見直したよ。

しかし、これってようするに、金メダルが取れない人間達のモチベーションの欠如というか、レベルの低さを表しているエピソードじゃないのか?

金メダルを取る人間のモチベーションとは、「人と超人」ほどに違う気がする。

そして、(平凡な)人間達が力を合わせて出来る限りのことを達成する、たとえそれが金色をしていなくても、それが僕らにとっての金メダルだ、という感動のドラマに酔いしれる大衆。

もちろん、それはそれで、感動ものだ。

しかし、そういう感動ばかりを好んで見たいというのは、やはり、異常だよ。

もっとも、アンケートの取り方によっては、必ずしもそうとも言えないかもしれないがね。

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