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2012年12月25日 / misotukuri

福原寛人vsロベルト・ゴンザレス-ベテランが新鋭を食う

一ヶ月以上遅れてSky・A Sports+で、福原寛人VSベルト・ゴンザレス戦(スーパー・フェザー級8回戦)を見た。

2012.11.18神戸サンポールで行われた一戦だ。

福原は29戦14勝(6KO)7敗8分けの27歳、田舎のジムのパッとしない戦績の中堅ボクサーだ。

ゴンザレスは、21戦20勝(11KO)1敗、フィリピン、同国8位の22歳、すばらしい戦績のホープだ。

結果から先に書くと、3RTKOで福原が勝った。

衝撃のKOだったね。

福原寛人については、前回、脇本雅行戦で酷評しすぎたが、この試合について、正直、このブログを書き始めるまで、同一人物とは思えなかったよ。

そこで、もう一度、1Rから見直してみた。

1,2Rともに互いに様子見ながらも、ゴンザレスの素材の良さはすぐにわかる。

ただ、まだ身体が若くて十分できていないようで、数年後は身体ができるとともに、ライト級からスーパー・ライト級で戦っていると思う。

ボクシングもまだワンツー・ストレート主体の前後に出入りするボクシングで、左ジャブとか、フックとか、他に習ってないのか?という感じだった。

ただそれで勝てているんだから、まあ、モノが違うということか、と思いながら見ていた。

福原は気迫のこもったボクシングで、脇本戦のときとは段違いにスピードがあり、防御もしっかりできていた。

まあ、どこまでフィリピンのホープについて行けるかという感じだったかな。

3R、ゴンザレスがスタート早々から急に、スピードとパワーをアップしてきた。

左アッパーとか左右フックも見せるようになった。

最初のダッシュだ。

さて福原がどこまでついてこれるか、様子を見たんだろうな。

ところが、福原は短期決戦のつもりでいた。

ゴンザレスがワンツーのワンを軽く出したところ、福原の右クロスカウンターが炸裂。

何か、居合い抜きでバッサリ一刀両断したような感じで、ゴンザレス、ダウン。

決まったね。

感動的な試合だったけど、長引いてれば、やっぱり、福原は負けていたと思う。

短期決戦にキャリアの全てをかけた福原の決断は正しかった。

ゴンザレスは、福原を負けが込んだ「かませ犬」と思ってたのかもしれないが、それは甘かったね。

だが、これは、この試合の前の試合の影響もあるのではないか。

前の試合とは、森川真一郎VSジョッカー・ブハウィ戦(バンタム級8回戦)だ。

森川(22歳)の戦績は、15戦11勝(8KO)3敗1分け、ブハウィ(22歳比国バンタム級14位)は、21戦13勝(8KO)7敗1分け。

戦績だけ見ると、森川の方がKO率が高く、負け数も少ないので、森川の方が強そうなのだが、近年のフィリピン選手はマニー・パッキャオやノニト・ドネアの躍進の影響でか、皆、スピード&パワー・ボクシングがすごいね。

いくらひいき目に見ても、ブハウィの思い切り打ってくる鋭いパンチに森川はタジタジという感じで、とうとう8R最終回にTKOされてしまった。

森川はきれいに打つということに囚われていたわけではないだろうが、カウンターをおそれず踏み込んで思い切り打っていくという姿勢に欠けていたと思う。

逆に、ブハウィがそれでうまくいったものだから、ゴンザレスも本来慎重な性格だったと思うが、身体が温まってきたので、少し強引に出て、福原をビビらせてやろうと思ったんだろう。

ところが、福原は、長引けば決定力不足(引き分けが8もある!)の自分には不利と思っていたかどうか、持ち前のなにくそ根性で売られた喧嘩は買って出た。

それがモノの見事に決まって、落ち目のベテラン・ボクサー、会心のKOで比国のヤング・ホープを粉砕した。

お子さん二人を両手に抱き上げた福原の姿は、何か映画やTVドラマの一シーンを見るようだった。

ああ、ここにも、一つのボクサー人生があるんだなと思った次第だ。

いまさら、都会の大手ボクシングジムに移籍して日本タイトル、東洋タイトル、世界タイトルを狙う気持ちもないだろうが、あと5年戦うとして、今からでも遅くはないんじゃないかと思わせる出来だった。

しかし、これを区切りに、有終の美を飾ったと言うことで、引退するのもいいのではないか。

家族に見せるところは見せたんだしね。

 

 

 

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