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2012年12月30日 / misotukuri

今年最後の読書は、「すべては夢の過程だから。」

今年最後の読書は、「すべては夢の過程だから。」(西岡利晃著)に決めていた・・・わけではないが、たまたま県の図書館で見つけたものだから、年末年始用に借りてきた。

やっぱり、ボクシング・ファンだから、これくらい読んでおかなくちゃね。

西岡が左足アキレス腱の二度の手術をした後、復帰戦に向けて、ジム・ワークしていて、無意識のうちに左足をかばう癖がついてしまっていたことに気づくところを読んでいて、ふと、明日の井岡一翔の相手、ホセ・ロドリゲスの前の試合(アルベルト・ロッセル戦)で右足の蹴りが変だったことを思い出した。

さては、ロドリゲス、軸足の右足を痛めていたんじゃあるまいか?

となると、もし、その右足が完治して、精神的にも回復しているようだと、井岡も侮れないよ。

まあ、それはともかく、この16章「諦めない、と思わない」はスゴイね。

少し引用してみよう。

< もしも僕が、世界チャンピオンを「絶対に諦めないぞ」という意識でやっていたとしたら、何かのきっかけで気持ちが切れてしまったときに、プツンとすべて終ってしまいそうな気がする。最悪の状態であって、悩みまくっていても、常に、「何が悪いんだろう?」と試行錯誤していたことがよかったのかもしれない。「諦めない」と歯を食いしばっていては、つらいだけで理屈が伴っていない。・・・・ >

このどこまでも冷静さを失わない資質というのは、最高の人間にしか見られない特質で、さすが世界チャンピオンになった男だけあるね。

何かの小説で、<宇宙飛行士は宇宙船が地面に激突する最後の最後まで何とか激突を回避する努力を重ねるものだ。>とかいう話を読んだことがあるが、西岡も同じタイプの人間だ。

彼らは、自分の能力について何の疑いもなく確信しているので、純粋に解決のテクニカルなことだけに専念できるのだ。

ジョニー・ゴンサレス戦やラファエル・マルケス戦の解説も面白い。

さすが、対戦者ならではの観察だ。

ジョニー・ゴンサレスに1R右ストレートでダウンを奪われたが、インターバルのときに会場のモニター画面を西岡が何かを確認するように見ていたのを見て、解説のジョー小泉さんが「冷静ですね」と言っていたのを思い出したが、あれはどんなパンチを貰ったのかわからなかったからだったんだね。

やっぱり、すごく冷静だよ。

また、解説を読むと、ラファエル・マルケスって強かったんだなと改めて思う。

西岡がウィラポンに勝って、全盛期のラファエル・マルケスとぶつかっていれば、西岡がイスラエル・バスケスみたいになっていたかもしれない。

円熟してから戦ってよかったね。

また、ノニト・ドネア戦も解説して欲しかったが、この本はその前に出版されたものだから、当然ながら、なかった。

あとがきで、「世界チャンピオンになって数戦してモチベーションの維持が難しいことに気がついた」とあるが、なるほど西岡がドネア戦を求め続けたのも、そのあたりに理由があったのかもね。

いい本だ。

ぜひ、若い人に読んで欲しい本だね。

頂点を極めろ!

それまでは、どんな挫折も、「すべては夢の過程だから。」だね。

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