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2013年1月7日 / misotukuri

細かいところに拘る

年末から読んでいる「ツンドラの殺意」(スチュアート・カミンスキー著、1989年エドガー賞受賞作)だが、薄い本だし、すぐに読みきれる、と思ったのだが、甘かった。

結構面白いのだが、途中で、夏の間に地盤が緩み「地面が6フィート下がる」とか、「杭の深さが、20フィートから30フィート」とかに続いて、「ここから約400キロ北にいったところ」とかいう表現を見るに及んで、どうにも我慢できなくなった。

それまでにも、「零下40度」とか、「100ヤード先」とか、「身長6フィート以上」とか、「体重220ポンド」とか「アイスクリームが170トン」とか、「500万平方マイル」という表現があって、一応、これは米英の読者向けに書かれた小説の日本語訳だから、こういう混乱があるのかなと思って、割引しながら読んでいた。

だが、やっぱり、「ここから約400キロ北にいったところ」という表現は、翻訳が悪いのかもしれないが、おかしいのではないか?

日本人なら、「約400キロ行ったところ」と言えば、メートル法を使っているので、ああ、「約400km行ったところ」のことだなと思う。

原文はアメリカの読者向けに書かれているだろうから、マイルという単位を使っているはずで、「約400キロ」のことが「約400km」なら、「約250マイル」と書かれていたのでは?

まさか、「約400キロフィート(?)」ではないだろう。

しかし、これはロシアのシベリアでの話だろう?

ロシアでは1927年からメートル法が完全実施されているので、この小説の登場人物は、時代設定から言えば、メートル法で育った人間が多いので、米英の度量衡の単位は、日本語に翻訳する際にはメートル法で統一すべきだ。

ロシアのソヴィエト時代らしさを出すなら、特にメートル法で表現すべきと思う。

だいたい、「何キロ」とか、キロの後の単位を省略しているのは、SFやミステリでは正確なイメージが掴めないので、きちんと後の表記を書くべきだと思う。

古い翻訳にこんなケチをつけたってしようがないが、翻訳でなくても、そういうところをいい加減にしている小説が結構あるからね。

最低限でいいから正確な表現をして欲しいと思うよ。

 

 

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