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2013年2月9日 / misotukuri

「カリフォルニアガール」読了-ミステリみたいな小説

「カリフォルニアガール」(T・ジェファーソン・パーカー著)読了した。

かなり時間がかかったが、途中でまた緑内障の手術をしたせいもある。

「カリフォルニアガール」は、2005年のアメリカ探偵作家協会長編賞(エドガー賞)受賞作品であり、作家にとっては2001年の「サイレント・ジョー」に続く二度目の栄冠。

「サイレント・ジョー」にせよ「カリフォルニアガール」にせよ題名のセンスがいいとは思えないのだが、読み終わってみれば「大学は建物ではない」のと同様に「小説は題名ではない」ということがよくわかる。

細かいところまでよく書き込まれた小説で、ストーリーの方は、すぐ映画にできそうな感じだ。

この小説でもそうだが、近年評価の高いミステリというのは、一般風俗小説に近くなってきている。

稚拙さは全くないけれど、主要登場人物が最初に殺されたカリフォルニアガール以外いずれも平凡で、良い人も悪い人もそれなりに自分の人生を一所懸命に頑張ってきたんだね、という年代記ものみたいなのだ。

きっと、そういう小説の方がよく売れるというか、需要があるんだろうな。

だが、たとえば、NHK連続TV小説「おしん」の主人公おしんには、実は人を殺したという秘められた暗い過去があって、「逃亡者」のジェラード刑事みたいな刑事が執拗に彼女の悪事を暴き立てるため追いかけていたとかいう小説があったとする。

そして、あなたはそれをミステリとして認めるか?

私は違うと思うな。

幾分、松本清張的でもあるので、ミステリとしてそういうことも有りとは思うし、読んでいて感動することもあるだろうけど、やっぱり、それってミステリかなあ?

SFで言えば、それらしいSF的お膳立てはあるが、センス・オブ・ワンダーのないSFみたいで、そういうのは致命的だ。

ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」みたいにミステリ的要素はあっても、あれをミステリだというのは、出版社の売り文句に過ぎない。

この「カリフォルニアガール」、ミステリみたいな小説だな。

で、どうだった?犯人は当てられたかい、だって?

ほぼ完璧にだよ。迷探偵Jinchanだもの。だから、こういうことを言ってるんじゃないか。

極めて意外性に欠けた真犯人だったね。(おっと、いけないヒントだったかな?)

 

 

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