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2013年5月22日 / misotukuri

「ザ・ガール-ヒッチコックに囚われた女」ー囚われたのはどちらだ?

映画「ザ・ガール-ヒッチコックに囚われた 女」(12年、米・英・南ア、ジュリアン・ジャロルド監督、トビー・ジョーンズ、シエナ・ミラー他)を見た。

ヒッチコック映画のヒロインの中でも「鳥」、「マーニー」に出たティッピ・ヘドレンは、最もヒッチコック好みの女優として有名だ。

それなのに、ヒッチコックの映画には彼女はこれら2本しか出演していない。

そればかりか、そもそも映画にはあとはチャップリンの「伯爵夫人」に出たぐらいで、全然記憶にない。

これは何かあったのかな?とは思っていたが、その陰にヒッチコックのセクハラ、パワハラがあったとは!

監督と主演女優ができちゃったというのは、極めてよくある話ではあるのだが、さすがに、いかにヒッチコックが偉大な映画監督でも、当時は既にハンプティ・ダンプティみたいな超おデブさんで、歩くセイウチみたいな体型をしていては、ティッピの愛は得られなかった。

ピグマリオン症状だな。ヒッチコックは。それなのに神の役もやろうとした。

ヒッチコックはピグマリオンのようにティッピを自分好みの大理石のガラテアに変えようとしたのだが、あいにくティッピは生身の女だった。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%A5%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%B3

フランソワ・トリュフォーの「ヒッチコック 映画術」で、「鳥」と「マーニー」のあたりを読み直してみたが、ヒッチコックとティッピとのトラブルを臭わせるような箇所は見つけられなかった。

この「ザ・ガール-ヒッチコックに囚われた女」は、恐らく、ティッピの証言を元にそのトラブルを再現したものだと思う。

しかし、この邦題は、良くないね。

ティッピは、ヒッチコックに囚われるのを拒否したので、囚われた女ではないと思うが。

囚われたのは、ヒッチコックの方で、ティッピはグレースの代償にすぎなかったのではないか。

ティッピの娘がメラニー・グリフィスとは知らなかった。

そのメラニーという名前は、「鳥」でティッピが演じたヒロインの名前でもある。

この映画でティッピ役を演じているシエナ・ミラーは、きれいなことはきれいだが、ティッピより口が少し大きいね。

ヒッチコック役のトビー・ジョーンズはどうでも良いが、目の演技が過剰に思えた。

「ザ・ガール」というのは、スウェーデン語のティッピの英語訳であり、かつまた、マーニーのことで、「ああ、あの娘か。脚のきれいな娘だったな」という台詞から来ているのだろう。

脚本家のエヴァン・ハンターが出てくるが、彼はあのエド・マクベインの別名義のエヴァン・ハンターなんだろうねえ。

「鳥」は、ダフネ・デュ・モーリアの短編が原作で、「マーニー」は、ウィンストン・グレアムの原作だが、どちらも読んだことない。

たぶん、小説とは別物だろう。

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