Skip to content
2013年5月28日 / misotukuri

マイナンバーなんかいらないよ

マイナンバー法が成立し、2015年10月の運用開始までにシステムを完成させなければならない。

どんなシステム開発でもそうだが、できるだけシステムの機能を制限しようという意思が働くことがある。

そして、それが大きくなればなるほどシステム発案者の意図は様々な政治的経済的倫理的思惑から抑制され、出来上がったときには箸にも棒にもかからないものになってしまう。

 だいたい、できるだけ使いにくくするくらいなら最初から作らなければいいのにと思う。

このマイナンバーも住基ネットと同じく、発案者自身は「小さく産んで大きく育てたいのだ」と思っていても、なかなか大きく育てるのは難しいだろう。

これは、民主党政権下でまとめた「税と社会保障の一体改革」が基礎になっているが、どんな改革でもそうだが、それを望まない勢力があるものだ。

しかし、そもそも、このマイナンバー、いったい誰が欲しいと思っているのだろうか?

新聞などでメリット、デメリットをあげているのを見かけるが、問題は、誰にとってのメリットでありデメリットなのかという視点が全く不明で、こいつ何を言ってるんだという気がする。

あなたが次のどれに当てはまるかというケースごとに、反比例している関係にある<適正かつ公平な納税>と<公共サービスの受給>上での≪マイナンバーの必要性≫を考えてみよう。

<  あ  な  た  >・・・・<適正かつ公平な納税>、<公共サービス受給>・・・・≪マイナンバー≫

1 全国民の1~2%程度の超富裕層・・・・<不要>、<不要>・・・・≪∴全く不要≫

2 全国民の3%~7%程度の富裕層・・・・<今のままでよい>、<まあ必要>・・・・≪まあ必要≫

3 自営業者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<今のままでよい>、<必要>・・・・・・・・・≪不要≫

4 給与所得者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<これ以上は不要>、<必要>・・・・・・・・・≪不要≫

5 農業経営者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<今のままでよい>、<必要>・・・・・・・・・≪不要≫

6 政治家・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<今のままでよい>、<必要>・・・・・・・・・≪不要≫

7 プロスポーツ選手、芸能人等・・・・・・・・<今のままでよい>、<必要>・・・・・・・・・≪不要≫

8 フリーター等の貧困労働者・・・・・・・・・・<どうせ不要>、<もっと必要>・・・・・・・・≪まあ必要≫

9 無職、主婦、被扶養者、年金生活者等・・・・<今のままでよい>、<必要>・・・・・≪不要≫

10 生活保護受給者・・・・・・・・・・・・・・・・<どうせ不要>、<もっと必要>・・・・・・・・≪まあ必要≫

変な区分だが、あなたがどの区分に入るにせよ、実感できていいんじゃないか?

自分に正直に考えて欲しい。

ぐだぐだ詳しい解説は省くが、その区分に仮に身を置いて個人的に考えると、≪必要≫とか、≪絶対必要≫などと言える区分は私にはどうしても考えにくいのだが、違うかな?

だから、次は、逆に≪必要≫とか、≪絶対必要≫だと思っている人たちのことを考えてみよう。

まず、税務署や警察当局。

だが、税務署員も警察官も個人的には給与所得者でもあるし、マイナンバーが導入されれば彼らの調査関係の仕事は多少楽にはなるが、脱税者や犯罪者がそれで減るとは考えにくく、おそらく事務的な管理業務が増えるだけだろう。

彼らも個人的には調査権限の拡大だけが望みで、マイナンバーなど必ずしも必要でない。

次に、マイナンバー開発で3.3兆円のビジネスチャンスが生まれると喜んでいる業界。

だが、彼らは大きな金になるビジネスなら何でも良くて、マイナンバーが有効に機能しようがしまいがどうでもいい。

むしろ、直接開発に従事するSEやプログラマー等は、個人的には税務署員や警察官と同じく給与所得者であるから、マイナンバーなど≪不要≫だろう。

彼らにとって≪絶対必要≫なことは、規制をかけまくって、あまり役に立たない、複雑かつ膨大なシステムを、ゆっくり、開発して、お金をたくさん使ってもらう、のが一番なのだ。

ゆっくりというのがミソで、急かされると労働強化になるからね。ゴメンだ。

後は、考えられるとしたら、発案者を含む政策研究者たちくらいか?

ホントに学者馬鹿というか、この手のまじめに社会を良くしたいと思っている馬鹿頭には恐れ入る。

こいつらは、良い社会というのが、本当に良いと思っているのだろうか?

いろいろ考えると、マイナンバーを持っていて役に立つのは、死体になって発見されたとき、身元確認が少し早くなるというだけだろう。

税務署にとっては、結局、不正をしていない部分を膨大な手間と金をかけて把握確認するだけのシステムに終わりそうだ。

 マイナンバーを考えると、日本では国民の所得の把握が全然できていないという現実が浮かび上がる。

とーごーさん、あるいは、その上にピンをつけて、とーごーさんピンと言う言葉を誰でも知っている。

サラリーマン=とー(10)、自営業者=ごー(5)、農家=さん(3)、政治家=ピン(1)。

所得の把握割合を示す言葉だ。

東郷(平八郎元帥)さんではない。グレート東郷さんでもない。(古いか!)

ところで、サラリーマンの「給与所得控除」制度というのは、単なる労働の概算必要経費ではなく、こういう所得把握の実態を踏まえて、サラリーマンの不満を懐柔するために作られたもので、決して租税法理論上説明できる性格のものではない。

法律とか法制度というのは、論理的なようでも、根本的には、科学ではないからね。

理屈で厳密に説明できるものばかりではないのだよ。

それが理解できている人間がどれだけいるか、大いに疑問だ。

 

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。