岡山小5女児誘拐事件はシベール症候群か?
14日、岡山県倉敷市内の小5女児が誘拐監禁された事件は、思わぬ展開を見せた。
捜査員が容疑者宅に踏み込むと、女児は一階の居間でパジャマ姿で容疑者とともにくつろいでテレビを見ており、一瞬、驚いて「何、何?」と声を上げたという。
こっちが「何、何?これは!」だよ。
ようするに、この事件、このくらいの女の子にありがちの「シベール症候群」だな。
「シベール症候群」とは、私が今思いつきで作った造語だが、映画「シベールの日曜日」の女の子のような症状を示すことを言う。
フランソワーズは、男と駆け落ちした否定的存在の母親と外国へ仕事に行かなければならない父親に捨てられ、修道院に入れられるが、修道女に父親と勘違いされたピエールと日曜ごとに会うようになる。
ピエールはインドシナ戦線で撃墜されたショックで記憶を失い、少女を銃撃で殺してしまった悪夢にうなされている子供のような心優しい青年。
フランソワーズは、ピエールに恋と言うには幼すぎる愛を抱くが、あきらかにピエールは自分を捨てた父親の代償物に他ならない。
日曜ごとにとても父娘とは思えないまるで恋人同士のような密会を続ける二人だったが、やがて無理解な周囲の大人達によって、クリスマスイブの夜、悲劇的な結末を迎えることになる。
ロリコンの聖典のような映画と言われるが、あるいはそうかもしれないが、家庭が崩壊した環境で思春期を迎える少女なら誰もが夢見ることだろうと思う。
傷つき孤独な二つの純な魂が年齢の差を乗り越えて惹かれ合う美しい話と理解すべきだ。
誘拐された少女森山咲良ちゃんの家庭環境がいまいちよくわからないが、父親はいるのかな?
この事件、容疑者の藤原武(49歳)の意図はともかく、少女の心情は単なる夏休み前の家出アヴァンチュールだったのではないか?
迷探偵Jinchanとしては、捜査に乗り出す前に事件が解決してしまって、迷推理を働かせるところまで行かなかったが、こういう事件では、犯人の住所またはアジトは、道路延長距離にして5Km~10Kmのドーナツ状のところにあるものだと、うちのかみさんには話していたところだった。
なぜなら、平日、下校時間という皆が仕事をしている時間帯に何回も物色できるのは、そんなに遠くに住んでいる人間ではないし、また、半径5km以内という田舎では狭い範囲に住んでいる人間なら必ず顔見知りがいて見とがめられるので危険だからだ。
次に、最後に女児が目撃された自宅付近と捨てられた携帯のGPSが指し示す位置とを地図上で線を引くと、普通、自宅を通り越す方向には犯人は心理的に逃走しないので、GPSが指し示す方向の線分に直角の線で切り取ったドーナツ状の範囲に犯人の住居またはアジトがあるはず。
これに、車のナンバーとか色とか車種とかで定置場を絞り込めば逮捕は早いだろうと思った。
結果的にはそうなったが、まさかね。
捜査員が踏み込んだとき、少女がすっかりリラックスしきっていたところだったとは、恐れ入ったよ。
では。