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2015年1月28日 / misotukuri

映画「奇跡の丘」は大いなるジョークか?

 昔、VHSビデオ・テープで録画した映画「奇跡の丘」(64年、伊・仏、ピエル・パオロ・パゾリーニ監督、エンリケ・イラソキ、マルゲリータ・カルーソ他)を見た。
 いずれ見ようと思ったままオクラになっていた映画だが、BSからの録画ゆえか、画質は今でも十分美しい。
 この映画「奇跡の丘」は、制作時からアカがキリスト冒涜映画を作っているみたいな憶測が飛び交いその筋から警戒されていたが、公開されるや案に相違してキリスト礼賛映画だったので、何とバチカンは国際カソリック映画連盟賞を進呈したというジョークみたいな話があったのを覚えている。
 今見ると、やっぱり、パゾリーニはどうしてこんな記録映画みたいな映画を撮ったんだろうと思ってしまう。
 それにしても、堕落したユダヤの神官たちがバチカンの教皇以下の神父たちにスライドして見えてくるのは、私がカソリックと無縁な日本人だからだろうか?
 パゾリーニにそういう意図があったのなら、国際カソリック映画事連盟賞受賞というのは大きなジョークだな。
 気になったのは、2歳以下の嬰児殺しを命じたのは、ヘロデ大王で、洗礼者ヨハネの首を姪のサロメ所望されたヘロデ王は、ヘロデ大王の息子のヘロデ・アンティパス(ガリラヤの領主)であり、ユダヤ王ではなかったことだ。
 この辺りがごっちゃになっているのは、マタイ伝だけでなく伝説が入り交じっているからかも。
 また、心の弱いローマ帝国の総督ピラトの言動、イスカリオテのユダの裏切りの意味、磔にされたイエス・キリストが最後に言う「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか(エリ・エリ・レマ・サバクタニ)」の意味などどう描いているか興味深かったが、何かの解釈がうかがえるものは全くなかった。
 この映画、映画的には面白味はあまりないが、題材だけで持っている感じだな。
 では。

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