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2015年3月9日 / misotukuri

少年の刑事責任年齢の引き下げの是非

先週の「コペンハーゲン2/首相の決断」は、少年の刑事責任年齢の引き下げを巡っての話だった。  
少年による重大犯罪が起きる度にそういう議論がなされるのはデンマークも同じようで、14歳を12歳に引き下げるというものだった。  
14歳というのは日本と同じだが、話を聞いていると、中身がちょっと違うみたいで、14歳でも刑務所に入れられるげな感じだった。
日本の場合を簡単に説明すると、  
<0歳~13歳: 刑事責任年齢に達しないので処罰されない  
<14歳~15歳: 刑事裁判の対象外であるが、「少年法」により処罰される  
<16歳~17歳: 刑法が適用されるが、死刑→無期刑、無期刑→10~15年の有期刑に減刑される  
<18歳~19歳: 刑法が適用される。成人と同じ刑罰を受ける  
少年法適用年齢・・・20歳未満、  
処罰可能年齢・・・・16歳未満、  
刑事責任年齢・・・・14歳未満  となっている。  
上記は、http://www13.big.or.jp/~yokayama/debate/thesis/shonen.htm(「少年法に関する基礎知識」)からのコピペを一部変更したもの。  
つまり、大人と一緒の刑務所に入れられるのは、16歳以上なのだ。  
「コペンハーゲン2」では、デンマークでは14歳以上は大人と同じ刑務所に入れられ、更生するどころか、逆に大人の受刑者から犯罪の手口を教わって、犯罪のプロとなって出所するという実態があると言っていた。  
これを12歳以上に引き下げると、どういうことになるか、およそ想像がつくだろう。  
子供たちから貴重な少年時代を奪ってはならない・・・・とか言って、首相のビアギッテは議会で少年の刑事責任年齢の引き下げ法案に反対する。  
これには、実父からの性的虐待で苦しみ、暴力事件を起こして少年院入りした過去があるビアギッテのスピン・ドクター(広報アドバイザー)カスパーの個人的思いのこもった表現だったが・・・  
日本では、さてどうだろうか?  
先日の、川崎市川崎区の荒川河川敷で行われた少年による極悪非道なリンチ殺害死体損壊事件を考えると、主犯格の18歳少年は裁判員裁判で裁かれると当然死刑もあり得る判決が下されるだろう。  
しかし、殺された人数が一人であることから、またしても、次のいわゆる「永山基準」が問題になろう。  
1. 犯罪の性質  
2. 犯行の動機  
3. 犯行態様、特に殺害方法の執拗性、残虐性  
4 .結果の重大性、特に殺害された被害者の数・・・*  
5. 遺族の被害感情  
6. 社会的影響  
7. 犯人の年齢・・・*  
8. 前科  
9. 犯行後の情状  
世論の厳罰化を求める風潮の中で、光市母子殺人事件(犯人18歳、被害者母親と生後11ヶ月の赤ちゃん)、三島女子短大生焼殺事件、奈良小1女児殺害事件、闇サイト殺人事件、横浜中華街料理店主射殺事件(前科有り)等、永山基準の緩和の傾向にある。  
だが、今年になってから南青山飲食店主殺人事件、松戸女子大生殺人放火事件裁判員裁判で1審死刑判決が最高裁で無期懲役に確定されるなど、その傾向に歯止めがかけられた。  
やはり量刑は裁判官の訓練を受けた専門家でなければ、冷静かつ公平な判断はできないということか?  
しかし、それなら、量刑まで任せる裁判員裁判など導入する意味がなかったわけで、有罪か無罪かだけ決める陪審員制度にすべきだった。  
そういう議論は今更しかたがないのでともかく、こういう極悪非道な犯罪が少年によってなされたとき、刑事責任についての考え方(理論)に問題はないのかという根本的な疑問を感じる。  
これは極めて、人間観に属することで、こういう言い方はしたくないが、私は犯罪者も人間だが、明らかに標準的な普通の人間とは違うというという考え方を持っている。  
重大犯罪者の多くは、反社会的人格障害者で、普通の人がちょっと反社会的な悪い誘惑に駆られて出来心でやってしまうというのとは、明らかに違っている。  
ところが、日本の刑法は普通の人が普通に犯罪を犯したら罰するということが建前になっている。  
これは普通の人の定義にもよるが、ほぼあり得ないことで、刑法理論の根本理解で破綻しているのだ。  
人間にはいろいろな人間がいる。  
少年でも同じ。  
それを認めなければ。  
犯罪を犯したら罰するのに人倫にもとる悪逆非道とかそんな道徳的倫理的根拠は必要ない。  
矯正可能性の程度で量刑をすればいいのだ。  
主犯格の18歳の少年の矯正可能性は、果たしてどのくらいか?  
従犯の17歳の少年達は?  
まあ、こちとら裁判員でもないし、裁判官でもないので、よくわからないが・・・・

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