Skip to content
2015年4月13日 / misotukuri

「完全な人間を目指さなくてもよい理由」で素晴らしい新世界を垣間見る

孫のお守りをしながらボチボチ読んでいた「完全な人間を目指さなくてもよい理由 遺伝子操作とエンハンスメントの倫理」(マイケル・J・サンデル著)ついに読了した。  
うちの孫は自然出産で出来た子で、いかなる遺伝子操作によるエンハンスメントも受けていないごく普通の子だが、この子が大きくなってわが子を持つようになったら、この問題についての世間一般の考え方は今とは大きく変化しているだろう。  
サンデルは、遺伝子操作による人間のエンハンスメントには反対だが、彼がどのように論駁しようと、所詮空しいだろう。  
なぜなら、いったん火がついたアメリカ国民のエンハンスメントへの熱意は止めようがないし、いくらアメリカ国内で禁止しても、外国の熱意までも止められない以上、エンハンスメント禁止には何の意味もないからだ。  
私としては、人類の遺伝子エンハンスメントの是非より、その方向性が気になる。  
スーパーマン化・・・富裕層(支配層)  
エンハンスメントの大衆化による部分サイボーグ化・・・貧困層(被支配層)  
という方向を辿るのではないかな?  
富裕層の定義だが、森永卓郎によれば、今の日本では資産が10億円以上というが、投資可能な純金融資産の額と考えれば、まあそんなとこだろう。  
そういう資産家が日本にどれくらいいるかと言えば、野村證券の2011年の統計では、富裕層(純金融資産・1億円以上5億円未満)が76万世帯、超富裕層(同・5億円以上)が5万世帯となっており、スイスの金融大手クレディ・スイスの2014年統計では純金融資産100万ドル以上の世帯に属する人口が約2,728千人ということで、世帯と人口、調査年の違いはあるが、ほぼ似通った数字が上がっている。  
クレディ・スイスの統計によれば、日本の人口の約2%が富裕層世帯に属していると言う計算になる。  
この分で行くと、徳島県の富裕層世帯の人口は約1万5千人。  
高齢化していることを考慮すると、もっと多くて2万人くらいではないか?  
5億円以上となると、300人くらいかな?  
それでもスゴイ数字だね。ホントかなと思う。  
彼らの資産は戦争でもない限り、ほとんど減ることはない。  
貧富の格差は広がるばかりだ。  
富める世帯は遺伝子等の総合的エンハンスメントにより、妊娠前からデザイン・チャイルドで、高度な知性と強健な肉体と外見の好ましさを手に入れ、ますます人生の成功者となる。  
一方、貧しい世帯は、部分的エンハンスメントにより、何らかを犠牲にして能力の特化を図ることにより貧困からの脱却を目指し、次の世代に富裕層入りの夢を託すようになる。  
だが、もちろん、そんなことをしても無駄で、結局は、能力=職業ごとのカースト社会が生まれるだろう。  
そういう社会は好ましいとは思わないが、否応なくそうなっていくだろう。  
では。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。