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2015年9月9日 / misotukuri

山中慎介VSアンセルモ・モレノを予想する(結果付き)

9/22(火)、WBC世界バンタム級タイトルマッチ、山中 慎介 vs アンセルモ・モレノ がある。
パウンド・フォー・パウンドに名を連ねるようになった山中慎介の9度目の防衛戦だが、ここらで予想しておこうと思う。
今度の対戦相手のアンセルモ・モレノは、WBAの同級前スーパー・チャンピオンで、前回のファン・カルロス・パヤノ戦で6回負傷判定でタイトルを失った以外、バンタム級では一度も負けていないという「幽霊」というあだ名を持つ恐らく最も負けにくい相手。
そしてまた、山中が世界戦で過去に戦った中では、初防衛戦のビック・ダルチニアンと並ぶ最強の相手であることも確か。
山中も8回も防衛するにつれ成長してきたことは確かだが、7回目のスリヤン・ソー・ルンビサイとの試合では、今まであまり気がつかなかった欠点を暴露してしまった。
それは何かというと、山中は強引な接近戦に弱く、防御のクリンチがあまりにも下手すぎるということだ。
背の低いスリヤンが強引に接近して打ちまくると、山中はクリンチで逃れようとするのだが、距離を取って戦いたいハード・ストレート・パンチャーなもんで、普段からあまりしたことがないのか、何の防御にもなってなく、スリヤンにボコボコにされるがままになってしまった。

この試合の山中は酷評された。
幸い、今回のアンセルモ・モレノもまた山中と同じく距離を取って戦うタイプなので、本格的な接近戦にはならないと思うが、接近戦をやられるとボロを出すかも。
モレノは、ひとつ上のスーパー・バンタム級でローブローで悪名高いアブネル・マレスに挑戦し、判定負けしている。
この時もまさかモレノがマレスなんかに負けることはあるまいと思っていたら、マレスの強引にグイグイやってくる、まあスリヤンみたいな接近戦に押しまくられ、ダウンも取られて完敗した。

パヤノはそれを見ていたものだから、モレノには強引に行けとばかりに同じように攻めまくった。
それで偶然のバッティングで負傷判定となり、何とスーパー王者になってしまった。

見てもわかるとおり、有効打のない退屈でラフなファイトで、大した出血でもないようなのに、負傷判定とは全くモレノはタイトルを盗まれたようなものだ。
この二つの試合を見ても、モレノの欠点はよくわかる。
1 パンチ力がないこと
2 速くて強い右ジャブが打てないこと
3 上体のボディー・ワーク主体の防御のため、2発目以降に被弾すること
つまり、クリンチなどものともしない強引な接近戦に弱いということ。
だが、強引な接近戦に弱いのは山中も同じ。
だから、最初はモレノは接近戦をしかけては逃げて距離を取る戦法で来るだろう。
山中がそれにうまく対応できるかどうかが、鍵となる。
山中はモレノが接近戦をしかけてきたら、軽くバック・ステップすると、モレノは追いかけてこないだろう。
にらみ合いとなり、モレノと山中の右ジャブ同士の差し合いになる。
モレノのジャブは体制を低くしてロングから押すようなジャブで、これはそれ以上攻める気はなく、あくまで相手を接近させないためのジャブ。
山中のジャブは、左ストレートを打ち込むための距離の測定用のジャブ。
共にほとんど威力がなく、押せば引く、引けば見守るの展開となろう。
だが、そのうち、そのパターンが崩れ、どちらか一方が攻め続け、もう一方が引きつつカウンターを狙うようになる。
あるいは、それが交互に入れ替わる。
前回の内山のジョムトーン戦のように、左が当たる距離にモレノがいれば一気にビッグ・パンチを決めて、モレノの調子を狂わせてしまうのもいいだろうが、なかなかそうはいかないだろう。
山中はゴッド・レフト・パンチが当たらないからといって焦って攻めに行かないことだ。
じっくり、待機戦法を採る。
必ず、先にモレノに攻めさせ、モレノの引き際に強いパンチを打ち込み、モレノが体をおってかわすところ追いかけていって右フックを2発目、3発目と打ち込む。
モレノがたまらず身体を起こしたら、満を持して左ストレートを一閃して打ち込む。
それで当たらなければ、アッパー、フックを振るい、クリンチするか遠くにバック・ステップする。
バック・ステップして再び左ストレートをトマス・ロハスに打ち込んだみたいに打つ。
山中とモレノ、同じような展開となりながらも、次第にパンチ力の差があらわになってくる。
モレノをKOするのは難しくても、ダウンを奪えば、なんとか判定で勝てるだろう。
ズバリ、小差の判定で山中の勝ち。
<追伸2015.9.22>
2-1(115-113×2、113-115)のスプリット・デシジョンで山中の勝ち。
山中びいきの私の採点では、116-112で山中の勝ち。
ずいぶん違うようだが、ラウンド一つの採点で115-113になる。
小差の判定とは思ったが、ここまで危ういとは思わなかった。
見せ場は9R(モレノ)と10R(山中)明らかに共にKO勝ちのチャンスだった。
モレノの右フックと山中の逆ワンツーが効いたが、こういう場合、後でより深いダメージを与える有効打を放った方が有利なもので、この試合もそのとおりとなった。
11Rの採点はどうであれ、山中は被弾を恐れずモレノを攻めた。
12R、このラウンドを制した者が多分勝者だと思ったが、山中は積極的に攻め、モレノは消極的だった。
共に有効打がなく、この場合、モレノにポイントが行く積極的な理由はなく、山中のポイントになったと思われる。
詳しくは、スコア・カードを見てからの話だが。

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