Skip to content
2015年10月29日 / misotukuri

映画「レボリューション6」の今は「勝ち組」と「負け組」の戦いだ度

アウトドアが多すぎて、映画もあまり見れてないのだが、数日前に見た映画で面白いのがあった。
「レボリューション6」(02年、ドイツ、グレゴール・シュニッツラー監督、ティル・シュヴァイガー、マーティン・ファイフェル他)。
いやあ、こういうの好きだねえ。傑作だよ。
WOWOWの作品紹介をコピペしての修正だが、あらすじは、次のとおり。
<ベルリンの空き家でベルリンの壁が崩壊する前に作ったと思われる古い爆弾が爆発した。
警察当局は、今から15年以上前の1984年頃に反体制グループが作った爆弾と断定する。
その爆弾を作ったグループの6人のメンバーの内、今も抵抗運動を続けているのはティムとホッテの二人だけ。
昔、自分たちがしかけた爆弾が爆発して政府関係者など二人が負傷したことを知ったティムは、運動から去ってまっとうに暮らす当時の仲間、マイク、テラー、ネレ、フローに、自分たちの正体がバレるのは時間の問題だとあわてて連絡を取ったのだったが・・・>
彼らのグループが活動していたのは、東西冷戦の象徴であったベルリンの壁が1989年に崩壊し、同年中に冷戦も終わり、翌年の1990年には東ドイツが西ドイツに吸収される形で国家統合された頃までのことだ。
私事ながら、その翌年の1991年に私はベルリンを訪れ、広大なチエルガーテンで迷子になって困った想い出がある。
とにかく、東西冷戦が終わり、東側の国家はすべて崩壊し、秘密警察、諜報機関のスパイ達は皆失業したわけだが、その点では反体制活動家たちだって全く同じだったのだ。
ティムとホッテは、冷戦が終わるまでは自由を求めて東ドイツで反体制活動をしていたが、冷戦終結後はドイツとなった同じ場所で資本主義をぶっ潰せとほとんど逆の主張で二人だけのケチな反体制活動をしていたのだった。
体制がどう変わろうと、常に反体制派にならざるを得ない者もいるというこの皮肉。
ようするにティムとホッテは、どこの世界にもいる、不器用で時流に取り残され、いまだに空しく過去の夢を追ってクダを巻いて憂さを晴らしている「負け組」なのだ。
一番成功した事業家のマイクは、その点、「勝ち組」で、ティムに傲然とした態度で言い放つ。
「昔は金持ち(資本家)と貧乏人(労働者)の戦いだったが、今は勝ち組と負け組の戦いだ」と。
だが、そんなマイクも結局は他の仲間と共に現在の自分を守るため「負け組」の一員となって、爆弾作製に関与した証拠の隠滅を図るため、警察権力に挑んでいく。
一方、彼らを追い詰めていく警部マノフスキーは、旧東ドイツ国家警察あがりのやり手だが、その手法は長年の経験から来る勘と暴力によって捜査するといういかにも古くさいものだった。
彼はあともう一歩というところで、マスコミ対応が満足に出来ないという理由により、捜査主任を外され、早期退職を勧告される。
彼は、自分ではわかっていなかったが、彼もまた時流に乗り遅れた「負け組」のドン・キホーテだったのだ。
彼の後釜には、マスコミ対応も如才なく出来る若手のやり手の副主任が昇格して捜査の指揮を執る。
彼の名前は忘れたが、ようするに、こいつは「勝ち組」人間。
こうしてドラマは、完全に「勝ち組」と「負け組」の戦いと化していく。
まあ、これはアウトロー(アウトサイダー)が、古き良き時代のノスタルジックな夢を描きつつ、みんなで明るく愉快に破滅に向かって突進して行く、「明日に向かって撃て」とか「ワイルド・バンチ」みたいな映画だ。
誰もがみんないつかは時代遅れになるという意味で、その心情は身につまされるほどによくわかる。
この映画、皆の期待どおり「負け組」が生意気な「勝ち組」に一泡吹かせて終わるのだが、6人の仲間は再びバラバラにそれぞれの道へと別れて行く。
して、「負け組」のティムとホッテの二人組に明るい未来は待ってくれているのだろうか?
難しいと思うがねえ。
では。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。