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2016年5月19日 / misotukuri

映画「さらば冬のかもめ」のクソ食らえ度

 今日は淡路の写真の整理をしながら、録画してあった映画「さらば冬のかもめ」(73年、米、ハル・アシュビー監督、ジャック・ニコルソン、オーティス・ヤング、ランディ・クエイド)を見た。
 PCの性能のせいでRAW現像に時間がかかるからこういうこともできるが、さすがに時々録画をスイッチ・バックしながら何とか最後まで見た。
 原題は「The Last Detail」だが、Detailが米軍事用語なので、こんなセンチメンタルな邦題の方が日本人には受けるだろう。
 米海軍ノーフォーク基地の募金箱から40ドルを盗もうとして、司令官夫人の逆鱗に触れ、8年の実刑の上、不名誉除隊の判決を受けた18歳の水兵を古参の伍長二人が、ボストンのポーツマス海軍刑務所まで護送する話。
 やっぱり、こういう昔のアメリカン・ニュー・シネマを見ると、つくづく自分の原点がこのあたりにあるなと思う。
 たとえ募金箱からでも、40ドル窃盗未遂で実刑懲役8年!
 ま、未遂だからといって、罰は軽くならないことの例かな?
 とはいうものの、いったい何故?と思うわな。
 白人の伍長(ジャック・ニコルソン)が信じがたい思いで、「お前、前にもこんなことしたことあるのか?」と聞くと、悪びれた顔もせず、「万引きしたことがある。刑務所には行かなかったけど」と水兵は答える。
 要するに、図体はでかいが、ちょっと頭が悪い子なんだな。
 社会で一人生きていくのがとても難しい子。 
 日本でも2012年に高野山の地蔵さんの前の賽銭箱から10円盗んで1年の実刑判決が下されたことがあるが、皆さん覚えておいでか?
 これも、地裁では1年8月だったが、高裁でそれは重すぎるとして軽減されたもの。
 世の中には、金額の多寡でない問題もあるのだ。
 社会の公序良俗を守る法秩序を揺るがす犯罪には、たとえ、微罪といえども、一罰百戒の示しを見せねば。
 特に、人の善意とか信心を踏みにじる行為は、たとえ、金額的には微罪でも、心的には許されざる重罪なのだ。
 しかし、一方で、「そんなのクソくらえ」って思う気持ちも、あるだろう?
 何、ない?
 そうか、でも、それって、権力が神仏に成り代わって処罰することだろうか?と思うんだよね。
 神仏じゃない?
 じゃあ、誰に被害を与えたのか?
 先日、NHKの「日本縦断 こころ旅」を見ていたら、どこかの田舎のことだけど、お地蔵さんのお供えは誰でも頂いていいんだよという話を農家のおかあさんがしていた。
 こういう考え方こそ本当じゃないの?
 この映画ではないが、「偉そうな顔して、あんた何様よ」と密かに思ってる法執行官もいると思う。
 彼らも、多分、他に行き場がなくて、海軍の憲兵なんかしているのだろうが。
 15年も努めて伍長って、よっぽどだね。
 水兵はかもめで、憲兵はくたびれた牧羊犬(シープ・ドッグ)だな。
 では。

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