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2016年6月14日 / misotukuri

性的少数者を宗教的少数者が襲うのはテロだろうか?

 6月12日午前2時(現地時間)、米フロリダ州オーランドのゲイバー「パルス」で起きた50人死亡53人負傷した銃撃事件だが、容疑者の男はIS(イスラム国)に忠誠を誓う米国生まれのアフガニスタン系オマル・マティーンと特定された。
 オバマ大統領は容疑者とISの関わりを示した上で「これはテロだ」と断言したが、私はそれに何とも奇異な感じを受けた。
 これは、テロなのか、ヘイトクライム(憎悪犯罪)なのか?
 私は、これはヘイトクライムで、テロは口実に過ぎないと思うが、いったい誰の口実なのか?という疑問もある。
 テロかヘイトクライムかによって警察の部門の管轄権争いが起きそうな事件だが、実情は折からの米大統領選本選をにらんでどう政治利用したものか悩ましいのではないのか?
 同性愛者(性的少数者)に寛容な民主党は当然少数者へのヘイトクライムに不寛容だが、米国でのイスラム教という宗教的少数者にも寛容であるべきだと考えており、彼らに対するヘイトクライムにもまた不寛容の立場を取る。
 だが、性的少数者を宗教的少数者がヘイトクライムしたら、どう振る舞えば良いのか?
 困ってしまって、ワンワンワワワンだ。
 それで、オバマは容疑者とISの関わりを示した上で「これはテロだ」と言って、テロ事件として捜査させているのだと思う。
 今のアメリカは、エスタブリッシュメントVS非エスタブリッシュメントの対立構図で割れている。
 だが、同じ非エスタブリッシュメント層の代表としてその構図を利用しているサンダース(主党反主流)とトランプ(共和党反主流)では、
  サンダース: 不満の矛先を自分より上に向けろ(革命しろ)の社会変革者
  トランプ:  不満の矛先を自分より下に向けろ(目前の脅威を叩け)の大衆扇動者
と根本的に違うのだ。
 今回の宗教的少数者が性的少数者を襲うのは、弱い者が更に弱い者を不満のはけ口にして痛めつけるまさにトランプが扇動する少数者同士を対立させる事件だ。
 ・・・という見方はあまりにも図式的だが、一応の説得力はある。
 そこで、民主党の現大統領オバマは事件の詳細は無視して、あくまでトランプ的構図を問題にしようとしているのだ。
 なぜなら、加害者も被害者も共に民主党を支持する少数者なので、詳細(ヘイトクライム)にこだわると、トランプの土俵に乗ってしまい、混乱してしまうからだ。
 テロだと言えば、多数者も少数者も納得して協力し合う、ようするに国民的共感が得られやすい。
 ・・・とまあ、このような下心が透けて見える。
 そうは思わないか?
<追伸 2016.6.18>
 続報によれば、容疑者のオマル・マティーンは、警察学校時代の同僚などの証言から、自分自身がゲイだった疑いが生じた。
 襲撃したゲイバーにも何度か出入りし、デートもしていたという。
 もちろん、下見だったという可能性もあるが、ゲイを認めない環境下で精神的に追い詰められたということもありそう。
 また、FBIの捜査の結果、ISとのつながりは特になく、一匹狼的犯罪だったようだ。
 これらが真実なら、映画「タクシードライバー」(76年、米、マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ、ジョディ・フォスター)的犯罪だったのかも。

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