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2016年6月29日 / misotukuri

英国EU離脱後の希望的観測

 英国がEUを離脱した後、英国及びEUの経済がどうなるか?
 経済の専門家じゃないけど、可能性を検討してみよう。
 まず、EUにとって英国の離脱は拠出金の減収(EU予算の▲11%強)となり、それだけ経済がうまく行っていない加盟国への分配が少なくなるので、EU経済が良くなるとは思えない。
 英国には拠出金のうち分配金(EU政策支出金)があったので、その差額(英国拠出金の15%強)だけの負担軽減となる。
 ただし、EUの分配金は紐付きなので、英国は拠出金分丸々自由に自分たちで使い道を決められる。
 さらに、EU離脱後も、ノルウェー型のように拠出金を払えば、意思決定に参画出来ないことと分配金を受け取れないだけで、人・モノ・金の自由な往来は可能になるが、英国の場合、拠出金の額が大きすぎるので、そういう選択はしない。
 EU離脱後の相互間の関税問題は、難しいが、一挙に白紙に戻ることは考えられず、基本的には現状追認型で是々非々の妥協が図られるのではないか?
 ・・・とまあ、こういう見通しが比較的確実として、それでどうなるかというと、次のケースが考えられる。
1 <英国の経済が良くなる→EU離脱国の増加をまねく>
 これは、英国の離脱は正解だったことになり、フランスなどの拠出金出超となっている国々の雪崩的離脱をまねく恐れがあるので、EUとしては困るケース。
 拠出金出超国の更なる離脱があれば、EUは崩壊する。
2 <英国の経済が悪くなる→EUは英国のEU復帰を画策する>
 英国は国民投票でEU離脱を決めたのだから、EU復帰するかどうかも国民投票で決めなければならない。
 だが、麻生副総理が言うように国民投票はポピュリズム(大衆迎合主義)に流れやすく、議会制民主主義の国では理性的に決定出来ないという問題がある。
 また、仮に国民投票で復帰が決まっても、今度はEUが英国の復帰交渉で優位に立つため、英国には厳しい条件をつけてくるだろう。
 すると、英国は、EUだって困っているくせにと反発し、復帰交渉は何度も決裂する。
 最終的に拠出金の負担割合に若干のペナルティを課すことで決着するだろう。
 だが、英国民は、そういう風に復帰交渉がうまく行かないと、今度は離脱派がもう一度三度目の国民投票をしろと言い出すだろう。
 そうなれば、国民投票という民主主義の究極の権威を失墜させることになり、民主主義は完全に瓦解する。
 既に2度目の国民投票をした時点で、民主主義は地に堕ちているのだが。
 EUとしては、2のケースが良いのだが、英国と喧嘩別れして、EU・英国経済が共倒れになり、世界経済にも悪影響を与えるようになっても困る。
 そこで、EUとしては、< 別れても好きな人 >戦略を採るのだが、甘い顔を見せると、1のケースに近づくことになり、これもダメ。
 結局、別れるけど、困った時は助け合おうねという< ともだち離婚 >戦略になるだろう。
 そして、密かに復縁を画策する。
 だが、そういうのはEUの希望的観測であって、そうこうしているうちにEUの経済破綻が加速する可能性もある。
 実際、英国の経済が悪くなるという宣伝ばかりしているが、EUの経済だって破綻寸前なのだ。
 ギリシャ、イタリア、スペインなどの債務不履行問題では、損切りが迫られている。
 移民の大量流入問題が失業率の増加に拍車を掛けるのは統計に入るこれからで、社民型準計画経済運営(?)は失敗する可能性大なのだ。
 まあ、英国とEUの今後の歩みは、上記、観測みたいに単純には行かないだろう。
 だが、実際に英国がEUを離脱するのを契機に、EUももっと緩やかな国家連合に変わって行かざるを得ないのではないか?
1 各国の国債発行権を制限し、その範囲でのECB(欧州中央銀行)の国債買い入れをする。
2 各国拠出金を廃止した上でEU税を創設し、その範囲でEU政策支出を行う。
 こういうことを、十分な経過措置を講じた上で、できるかどうかだと思う。
 以上、素人考えでした。
 では。

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