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2016年8月18日 / misotukuri

WBO世界ミニマム級王座決定戦 加納 陸 VS 高山勝成を予想する(結果付き)

 明後日の8/20(土)WBO世界ミニマム級王座決定戦、加納 陸(1位) VS 高山勝成(2位)がある。
 これはIBFとWBO二つの王座を獲得していた高山がWBO王座を返上し、それを田中恒成が王座決定戦で獲得し、一度防衛して、返上したものを、WBOの指令により、元王者のメルリト・サビージョ(比)を破って1位になった加納陸とIBFの王座をホセ・アルグメドに1-2の負傷判定で失い無冠になった高山が再びWBOの王座をかけて争うというややこしい背景がある。
 他にも加納は年齢不足で日本のプロボクシングのライセンスを受けられない頃からタイでプロボクサーで戦っているという少年ボクサーで、日本史上最年少で世界王者になることを目指しており、その相手の高山のスパーリング・パートナーを務めていたという因縁もある。
他にも泣けるストーリーもあるのだが、そういうのは好きじゃないのでパス。
高山のことは、あまりにも知られすぎているので、これもパス。
ようするに、今どうなのか?ということだが、まずはデータ比較から。
加納 陸:18歳、身長159cm、サウスポー、12戦10勝(5KO)1敗1分け、KO率42%
高山勝成:33歳、身長158cm、リーチ159cm、オーソドックス、39戦30勝(12KO)8敗(1KO)1無効試合、KO率31%
あまりにも差がありすぎて、比較出来ない。
ほぼ互角なのは、体格だけ。
そこで、ボクサーとしての最近のレベルを冷徹に見るとどうかと言うことだが、高山については前回の負傷判定負けした試合を見ているので、ブンブン振り回すワイルドなタイプにペースをつかめないまま、治りきっていない瞼の傷を簡単にカットしてしまい、戦闘不能になってしまった。
加納は、それが、メルリト・サビージョ(比)とのOPBFタイトル戦の12Rの一部しか見れていない。
サービージョは高山とは対照的にぐんぐん前に出てくるタイプで、加納は引きながらサビージョのパンチをかわし、カウンターを狙うと言うより、疲れても前に出てくるサビージョの動きが止まると、左右フックで反撃するという要するに逃げのボクシング。
これでよく勝てたなというのが第一感。
恐らく、ポイント的にリードしてると思っていたのだろう。
スコアカードを調べてみると、117-111×2、113-115のSD(2-1のスプリット・デシジョン)。
113-115はちょっとおかしいので、まあ、確かに大差だったみたいだね。
参考にならないので、もう少し動画を調べると、高山とプロになって初めての加納のスパーリングがあった。
加納は積極果敢に高山を攻め立て、右アッパーで高山をロープに吹っ飛ばすシーンもあった。
高山が他の選手と先に何ラウンドスパーをやっていたのかわからないので、これも何とも言えないが、少なくとも、パンチ力は結構ありそうで、打ち合いもやれるボクサーのようだ。
この数少ない二つの動画から、高山との一戦を予測するのは至難の業だ。
しかし、ここは高山より加納を応援するファンが多いだろう。
希望的観測は、加納の勝ちとしても、高山がボクシングの厳しさを加納にレッスンする試合になるかも知れない。
高山にとっての越えるべき最大の難関は、多分、モチベーションだろう。
高山は瞼をカットしにくいようにファイトスタイルを変えると言っているが、果たしてそんな簡単に行くかな?
打っては離れ打っては離れし、徐々に加納のリズムを乱し、どうしていいかわからなくなった加納に豪雨のようなラッシュを仕掛けることが出来ようか?
ここは希望的観測と言われても、しかたがない、何だろうと加納の勝ちだろう。
<2016.8.20 結果>
密かに恐れていたとおりになった。
6R負傷判定3-0(59-56,58-56,59-55)で高山の勝ち。
私の採点も、加納が取ったのは1,2Rだけで、後は高山で、58-56で、高山の勝ち。
これ以上続けても、多分、高山が最後にはTKOで勝っただろう。
加納は、テクニックは問題ないが、スタミナがダメだった。
やはり、加納は18歳の少年の肉体で、大人の肉体ではなかったということか。
高山は3R1分過ぎに左瞼をカット。
それまでは、1,2Rの勢いを保った加納が勝っていたが、カットを境に高山のギアが一段と上がり、荒々しく攻め始め、左右フックのボディー打ちが加納のスタミナを奪った。
加納は打ち終わりを狙われ、時々、左ストレートを高山に当てるのだが、高山はそれに構わず連打を仕掛けるので、加納はそれに対応出来ない。
このあたり、世界チャンピオンになれる者となれない者の違いだな。
加納に一発で決めるパンチ力があれば、今のスタイルでもいいが、どうもそうではないようなので、まだ世界チャンピオンを目指すなら、一発良いのを当てた後の相手からの反撃にどう対応するかが今後の課題となろう。
まず、技術論は専門家に任すとして、辰吉がガチンコで言ったように「ぶっ倒してやる」という気持ちで向かって行かなければ相手は倒れてくれないわけで、一発当てては一休みするような打ち方では、幾ら当てても高山のような強引に攻めてくる相手には結局は圧倒されてしまうということだろう。
加納はまだ若いので、高山ほど引き出しは多くなかったが、気迫でも負けていたように思う。

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