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2017年5月12日 / misotukuri

村田諒太、比嘉大吾、拳四郎、田中恒成の世界戦をまとめて予想する(結果付き)

5/20(土)には、世界タイトルマッチが四つもある。
もう試合まであとわずかなので、今回もそろそろ予想しておこうと思う。
◎トリプル世界タイトルマッチ/東京・有明コロシアム
1.WBA世界ミドル級王座決定戦
  ハッサン・エンダム(37戦35勝21KO2敗)VS 村田諒太(12戦全勝9KO)
 まず、戦績以外の比較だが、エンダムは、33歳、オーソドックス、身長180cmに対し、村田は31歳、オーソドックス、身長182cm、リーチ183cmと、だいたい互角と言って良いだろう。
 村田はロンドン五輪のミドル級金メダリスト。
 五輪のメダリスト全員がプロの世界チャンピオンになれるわけではないが、その確率は高いものがある。
 ただし、現在のミドル級はゲンナジー・ゴロフキンというとてつもないスーパーチャンピオンがおり、仮に王者になっても、ゴロフキンに挑戦して勝てなければ、誰も真の王者とは認めてくれないだろうし、それは両者とも重々承知の上のことだ。
 だが、村田にしても、ゴロフキンに挑むには、まず、WBAの正規世界王者になることが必要だ。
 それで、その可能性はあるのか?
 十分あると思うが、エンダムは既にWBA同級暫定チャンピオンだったわけで、村田がプロになって戦った中では最強の相手と思う。
 2敗の対戦相手を見ても、ピーター・クイリン、デヴィッド・レミューという超一流の同級チャンピオンに挑戦して判定負けしたというもの。
 このうち、レミューはエンダムとの空位のIBF王座決定戦で勝って王座に就き、ゴロフキンと王座統一戦をしたが、まったく歯が立たず、8RTKOで敗れた。
 如何にゴロフキンが強いかということだが、ゴロフキンのことはともかく、エンダムはレミューに判定まで粘ったが、三者とも4ポイントから6ポイント差のまあ、完敗という試合だった。
 これは結局パンチ力の差だろうと思う。
 重量級になると、テクニックもさることながら、パンチ力やパンチに対する耐久力がより問題となる。
 体格では互角の村田がエンダムを崩せるとしたら、やはりそこだろうと思う。
 付け焼き刃のパンチ・テクニックではなく、村田の重いパンチと防御を含めた耐久力で勝負だろう。
 それで、予想だが、正直四分六で不利と思うが、願望を込めて、村田の判定勝ちとしたい。

 <結果速報>
 2-1(116-111,110-117、115-112)でエンダムの勝ち。
 私の採点は117-110で村田の勝ち。
 4Rにダウンを奪って以後、8R以外は村田のフルマーク。
 だが、こういう採点もあるかもとは思っていた。
 どちらが強いか、戦っている両者とも、わかっていただろう。
 強いのは村田だが、上手いのはエンダム。
 しかし、こういう採点上の混乱があるのが、現代のポイント・ボクシングなのだ。
 村田のような攻防分離型のボクシングでは、相手をKOしない限り、決定的に不利。
 盾の上から叩いているのもポイントになるというのは、ボクシングという戦争の代替物としての今や最もスポーツらしいスポーツの本質を理解していない者の浅はかな考え。
 こんなボクシング、その典型がフロイド・メイウェザーだが、こういうのが面白いのか?ということだ。
 <追伸2017.5.26>
 どうやら、WBCは、ジャッジ2人を処分して、再戦指令するようだ。
 ボクサー経験のあるジャッジでないと、どちらがラウンドを支配しているか、よくわからないのでは?
 ただ、再戦したとしても、村田は今度こそ素人にもわかるように明確に勝たなければならない。
 それには、KOするしかないと思うな。  

2.WBC世界フライ級タイトルマッチ
  ファン・エルナンデス(36戦34勝25KO2敗)VS 比嘉大吾(12戦全勝12KO)
 まずは戦績以外の比較だが、エルナンデスは30歳、オーソドックス、身長159cm、リーチ165cmで、対する比嘉は、21歳、オーソドックス、身長・リーチ不明。
 チャンピオンのエルナンデスは、ミニマム級時代に井岡のV1戦を戦ったボクサーだが、まあ大差の判定負けで、この時のイメージがあるので大したことないと思っていたら、階級を2つ上げ、敵地タイで相手をKOして空位の王座を獲得した試合を見て、私も驚いた。
 あらゆる面で、ものすごく進化している。
 これは、比嘉の勢いをもってしても難しいのではないかと思う。
 ただ、比嘉のボクシングは、鋭い踏み込みで、強烈なパンチを当て、連打で一気にKOしてしまうといったものなので、相手に長くボクシングさせない凄みがある。
 もっとも、全KO勝ちは良いのだが、判定でもつれた試合を勝ち抜く試合をしたことがないのが、不安といえば不安だ。
 即決粉砕なら比嘉、もつれたらエルナンデスだろう。
 予想は、これも期待を込めて、比嘉の6RKO勝ちとしたい。

 <結果速報>
 ぴったし、予想どおり、比嘉の6RTKO勝ち。
 6度ダウンを奪い、全勝全KOで新チャンピオンになったのは、日本ボクシング史上初めて。
 とてつもないパンチ力がエルナンデスのテクニックを粉砕した。
 計量を確信犯的に失敗した奴をKOしたというのも良かった。

3.WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ
  ガニガン・ロペス(34戦28勝17KO6敗) VS 拳四郎(9戦全勝5KO)
 まず、戦績以外の比較だが、ロペスは35歳、サウスポー、身長165cm、リーチ160cmで、対する拳は25歳、オーソドックス、身長164cm。
 ロペスは木村悠からタイトルを奪ったメキシコの公務員ボクサーで、これがV2戦。
 拳四郎は、本名は寺地拳四郎、寺地永の息子だが、東洋太平洋ライトヘビー級チャンピオンだった父親と違って背が低い。
 私の好きな久田哲也との日本タイトル戦を王座返上までして、この世界タイトル戦に賭ける。
 拳四郎のボクシングは、少年のような童顔に似合わずスタイリッシュなもので、こんなので通用するのかなと思うほどきれいなボクシング。
 それでいて、ワイルドに攻めてくる相手を翻弄するのだから、確かに世界レベル。
 どちらかと言うと、カウンター・パンチャーかな?
 しかし、チャンスとなった時の集中連打の回転力は日本人離れしている。
 だが、ガニガン・ロペスはサウスポーのテクニシャン。
 こういうタイプとは拳四郎はまだ戦っていないと思うので、そのあたりが不安かな?
 特にサウスポー対策が十分できていないと、キャリア不足を露呈して、スタイルを崩してしまう。
 ロペスは、多分、拳四郎は木村悠に似たタイプと、若干、甘く見ているのではないかな?
 そういう油断をしてくれると、拳四郎としてはチャンスが出てくると思う。
 しかし、ロペスは前回の来日時のコメントをみても、努力家のようで非常にしっかりしており、なかなか油断してくれるような相手ではないと思う。
 テクニック合戦になれば、サウスポーの優位で、今のパンチ力では拳四郎は勝てないだろう。
 予想としては、ズバリ、ロペスの判定勝ち。

 <結果速報>
 2-0(114-114,115-113×2)の判定で拳四郎が新チャンピオン。
 最終回しか放送がなかったが、激闘のようで、是非フルで動画を見てみたい。
 よく勝てたな。
 これで、ライト・フライ級は、主要4団体全部日本人ボクサーが占めたことになる。
 WBA(世界ボクシング協会)・・・田口良一
 WBC(世界ボクシング評議会)・・・拳四郎
 IBF(国際ボクシング連盟)・・・八重樫東
 WBO(世界ボクシング機構)・・・田中恒成
 これは、是非、トーナメントで統一戦をやって欲しいな。
 <追伸2017.5.22>
 動画でフルラウンド見た。
 これは、微妙な判定だな。
 私の採点でも拳四郎の115-114で勝ちなのだが、12Rをロペスに振ると114-114のイーブンとなり、チャンピオンの防衛となる。
 私は12Rを珍しく、10-10につけた。
 1R~11Rまで、スピードで上回る拳四郎をロペスは捕まえることができなかった。
 お互いにほとんど有効打なく、若干、若さと当て勘の良さで拳四郎が上回っていたが、10R,11Rと逃げに回ったため、1ポイント差まで詰め寄られた。
 このまま、打ち合って勝とうとする意欲を見せなければ、引き分け或いは逆転もあり得た。
 12R最終回、父親の叱咤で、勝ちに行って、結果的にひいき目には五分以上の打ち合いを制した。
 特にボディの気合いのこもった連打は、三浦隆司のローマン戦で見せた必殺ボディブローを思わせるものがあった。
 しかし、その結果、ロペスにガラ空きの顔面を何度も痛打され、ポイント的には、拳四郎の9はないものの、ロペスを9とするわけにも行かず、しかたなく、10-10にした。
 互いの有効打のあったのは、最終回のみで、ボクシングとしては面白みに欠けた。
 <追伸2017.5.26-ロペスWBCに再戦提訴>
 どうかなと思っていたら、ロペスが判定を不服としてWBCに提訴し、ダイレクト・リマッチを要求した。
 ロペスは2ポイント自分が勝っていたと言っているらしい。
 ロペスの1-0×2(115-113、114-114×2)の引き分け防衛(マジョリティ・ドロー)なら、あっても不思議ではなかった。

◎WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ/愛知、武田テバオーシャンアリーナ
4.田中恒成(8戦全勝5KO)VS アンヘル・アコスタ(16戦全勝16KO)
 この試合は名古屋なので、またしても、TV中継放送があるかどうかが心配なのだが、田中の知名度も上がってきたので、どこかでやってくれることを期待している。
 これもまずは、戦績以外のデータ比較から。
 田中は21歳、オーソドックス、身長164cm、リーチ162cmで、対するアコスタは26歳、オーソドックス、身長163cm、リーチ163cm。
 両者体格はほとんど同じだが、注目すべきはアコスタのパーフェクトな成績だろう。
 16戦全勝全KOというのは、スゴイ戦績と思うが、内容が問題だと思う。
 それもデータだけでなく、この目で試合を見てみないとよくわからない。
 というわけで、アコスタの動画を見てみたが、常にアグレッシブで、スピードとパンチ力があるね。
 拳四郎や田口良一よりは強そうだ。
 だが、的中率が悪い感じがした。
 左フックが主武器のようで、一発目よりも二発目、三発目の左フックが要注意だ。
 左フックや右ストレートの一発目を避けて体勢が崩れた時に、高速度で飛んでくる二発目、三発目、これで倒している。
 田中としては、この左フックはしっかり防御して、ガラ空きのアコスタの顔面を狙いたいね。
 それにしても、田中は強敵を選んだものだ。
 ズバリ、予想と行こう。
 共にKO必至だが、アコスタの中盤KO勝ちとみた。
 田中は、これに勝てれば、田口や八重樫らと統一戦をやって欲しい。

 <結果速報>
 田中恒成の3-0(117-110×2,116-111)判定勝ち。
 5Rにはアコスタからダウンを奪ってのもので、完勝の点差だが、そこまでの差があったとは信じられない。
 TV視聴環境悪しで、見ていないので、誰か動画をYouTubeにアップしてくれないだろうか? 
 <動画を見ての感想-2017.5.22>
 私の採点でも、117-110で田中恒成の勝ち。
 やはり、アコスタの欠陥が出ていたね。
 大振りで的中率が悪い、頭の位置がほとんど動かない、防御がガラ空き。
 こういう欠陥を田中は良く研究していた。
 ラウンドの前半は大抵アグレッシブにパンチを振り回すアコスタが取っているのだが、それをしのいだ田中が後半をまとめるので、どうしても田中のラウンドになってしまう。
 8R後半から、いつ田中がKOしてもおかしくないほど、アコスタは疲れが目立ったが、判定まで行ったのは、ときおり当たるアコスタのパンチがやはり強かったからだろう。
 こういう試合を見せられると、現時点ではライトフライ級では田中が最強かもと思ってしまう。

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