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2018年11月11日 / misotukuri

「しのびよるネオ階級社会」読了-貧しくとも高潔は例外か?

風邪気味で、また肺炎にならないかビクビクしながらおとなしくしている。
こういう時には読書に限るわけで、早速、「しのびよるネオ階級社会」(林信吾著)読了した。
これは2004年の本だから、もう14年という年数が経っているわけだが、この予言的な本の言うとおりになっている。
私のようなもう生産活動をすることなく、年金消費生活をするばかりの人間にとっては、正直、他人事なのではあるが我が子とか孫のことを考えると、もはや彼らの行く末に責任は持てないにしても一抹の懸念を覚えてしまう。
この本は、当時の日本がアメリカ型階級社会ではなく、イギリス型階級社会になりつつあると説く。
イギリス型階級社会については、ちょうどこの本が出版された2004年頃、サリー州から来た英語教師に、現代イギリスの階級差別の実態を教えて貰っていたので、自分の知識の範囲のことばかりだったが、当時に日本社会についてこういう予測をした人はあまりいなかったように思う。
ただ人間社会に階級とか階層とかいうものは付きもので、いまだかって完全な平等が実現した試しはない。
日本社会の行く末がアメリカ型だろうとイギリス型だろうとなるようにしかならないとは思うが、どんな社会的経済的立場に置かれようと子供や孫には高潔な精神だけは失って欲しくない。
堕落しないで欲しいと思う。
英国のエスタブリッシュメントは幼いときから「一人で顔を洗うことと、祖国のために尽くすことと、労働者階級を馬鹿にすることを同時に教え込まれる」というが、最後はともかく、私も似たような教育を受けてきたから。
ただし、労働者階級というのは、何にでも置き換え可能で、私の場合は、自分はマイノリティーだという意識があったから、自然と反抗的になり、偽善者を軽蔑するようになったが。
しかし、振り返ってみると、十分出来なかったことばかりどころか真逆のこともあったりで、己の愚かさを思い知らされてばかりだが、子供や孫にも無意識に同じことを期待している自分がいる。
国家から与えられるものが少なく虐げられている人間ほど愛国的になるというのは、皮肉な現象だが、これも洋の東西を問わないようだ。
お前もそうだなと言われそうだが、「一人で顔を洗うことと、祖国のために尽くすことと、労働者階級を馬鹿にすること」のどこがおかしいのかとも思う。
傲岸で言っているのではない。
厳然とした階級がある国での労働者階級というのがどのようなものであるのか知らないが、この本に書かれているのが真実だとすると、そのようにされてしまったことに同情は覚えるが、その立場に安住している人間というのは同様のアナロジーで置き換え可能であり、軽蔑に値する。
昨日、ドキュメンタリー映画「シュガーマン 奇跡に愛された男」を見たが、アメリカで彼(ロドリゲス)のように生きている人間もいるのだなと思うと感動した。
汚濁の街をギター抱えて行く高潔な哲学詩人という感じで、デトロイトの下町で目にする全てを歌にしていく。
「失業しちまった クリスマスの2週間前に・・・・」(コーズ)と言った失意の歌が多いようだが、心に染み込んでくる歌声だ。
本当にあり得ないような奇跡の人物で、このように貧しくとも高潔に生きている姿は尊敬に値する。
「貧すれば鈍ず」の例外だ。
水前寺清子の「ボロは着てても心の錦 どんな花よりきれいだぜ・・・」だな。
もう若くないけど、例外を生きたい。
やはり、人間こうでなくっちゃ。

2018年11月10日 / misotukuri

アビゲイル・メディナVS亀田和毅を予想する(結果付き)

12日、WBC世界Sバンタム級暫定王座決定戦、アビゲイル・メディナ(1位)VS亀田和毅(2位)がある。
注目度は低いが、一応、国内で行われる世界戦なので、できるだけ予想をしていこうと思う。
以前は、データ比較をしていたが、井上尚弥みたいな例外を見ていると、あまり意味が無いような気がするので、今回もやめておこう。
ただ、共通の対戦相手がいるので、そのあたりを考えてみたい。
それは、ジェイミー・マクドネルで、アビゲイル・メディナは8R判定負け、亀田和毅は王座統一戦でダウンを奪いながら3-0の判定負けと再戦でも3-0の判定負けと共に負けている。
ジェイミー・マクドネルを考える時、どうしても井上尚弥にぶっ倒された印象が強烈に残っていて、そのジェイミーに負けている者同士の戦いなんて、イマイチ食指が動かないのも確か。
まあ、しかし、それを言っちゃあ、お終いなので、アビゲイル・メディナの動画を調べたら3本見つかり、まず、ジェイミーとの戦いを見た。
その時のアビゲイル・メディナの印象は、スピードがなく、突っ立って、パンチを左右と力一杯振り回すだけで、長身のジェイミーが動き回るのに対し、ただべた足でプレッシャーを掛けるだけみたいで、これなら和毅の楽勝だなと思った。
他の2試合は相手が格下ということもあり、KO勝ちしていたが、その内の一人はやたらとダッキングしたりして頭を動かすので、パンチ・ミスが目立った。
当て勘がないみたいだな。
和毅も頭を左右に振ったり、ダッキングしたり、バックステップすれば、アビゲイル・メディナは照準が定まらずイラついてくると思う。
パンチは重そうだが、なんかテレフォンパンチみたいでパターンが単調だし、肩に力が入っているのか遅いね。
しかし、軽く出したジャブでもタイミングさえ合えば、ダウンを奪えるくらいの威力がある。
この点は、和毅の速いが軽いパンチとは質が違うので、和毅としてもうっかりくわないように注意が必要だろう。
防御はブロック主体みたいだけど、右ガードは高く、打たれても結構タフそうだ。
まあ、スピードが全然違うので、大差の判定で和毅が勝つと思う。
ところで、テレビ中継ってあるのかな?
<結果速報2018.11.12>
AbemaTVで見た。
亀田和毅の3-0(116-112,117-111x2)ユナニマスデシジョンでの勝利。
私の採点でも117-111で和毅の勝ち。
ポイントだけからは楽勝みたいだが、後半接近戦になってからなかなか厳しい試合だった。
楽に勝てる相手なのにわざと難しく戦ったかに見えるが、多分、そうではなかったのだろう。
1Rから4Rまでのようなスピード勝負だけでは、後半の追い上げに捕まっていたかもしれない。
次は正規チャンピオンのレイ・バルガスとの統一戦だが、さて、どうか。

2018年11月9日 / misotukuri

アップグレードWin10のライセンス認証ができない

久しぶりにデスクトップPCをいじっていたら、ディスプレイの右下にライセンス認証を取得しろとか言う表示が出ている。
詳しく調べてみると、OSがWindows10proなのにWindows10homeのライセンスになっているとのこと。
この解決策は、プロダクトキーを取得するか、Windows10homeをインストールせよということらしい。
このPCは数世代前のCPUで、Core(TM)2 Quad CPU Q8200 @2.33GHz 2.33GHz 実装RAM4.00GBというもので、OSは最初のWindowsVistaの頃からアップグレードを重ね、Windows8が出たとき、無償アップグレードデイスクでWindows8proにして、すぐまた無償で8.1proにアップグレードし、去年Windows10proに無償アップグレードしてきた。
proとhomeではproの方が高機能(それを使いこなせているとは言いがたいが)なので、なぜ低機能なものに落とさなければならないのかという怒りがこみ上げてきて、もっと他に解決策はないものだろうかと調べてみた。
まず、プロダクトキーだが、Windows10の無償アップグレードはネットでやったので、プロダクトキーなど確かめたこともなかったので、それを確かめるため、もう一台のデスクトップPC(さらに1世代前のCPUのPCで予備用に使用していたが、今は両方とも予備用になっている)を立ち上げた。
また、同じことが起きたら困るので、先に調べてPC専用備忘録に記録しておこうと思ったのだ。
窓マークを右クリックし、ユーザーアカウント制御[はい]をクリック、Windows PowerShell(管理者)(A)をクリック、起動すれば、
wmic Path SoftwareLicensingService get OA3xOriginalProductKeyと入力し、
Enterを押すと、プロダクトキーが表示されるはず。
ん?
表示されない!
普通は、xxxxx-xxxxx-xxxxx-xxxxx-xxxxxと表示されるのだが、インストールされていないと表示されないのだ。
あれっと思ってもう一度よく調べると、ネットで無償アップグレードしたときは、デジタルライセンスでPC情報が登録されるだけで、プロダクトキーはないとのこと。
デジタルライセンスっていうのがミソだったんだなと気が付き、しょうがないからMicrosoftのページから指示に従ってWindous10homeをインストールすることにした。
ところが、いくらやってもWindows10proのインストール画面になるので、ええい、しょーがねーわとproをインストールした。
すると、ライセンス認証がないという表示は出なくなった。
ところが、翌朝、つまり今朝のことだが、PCを立ち上げると、またライセンス認証を取得せよという表示が出ている。
窓アイコンをクリックし、設定をクリックし、更新とセキュリティをクリック、ライセンス認証をクリックすると赤文字でくだくだと警告が出ている。
くそっ、どうすりゃいいんだ、と思ってみていると、それが消え、ライセンス認証を取得せよという表示も消えているのに気が付いた。
WindowsのエディションもWindows10proだ。
「Windowsは、Microsoftアカウントにリンクされたデジタルライセンスによってライセンス認証されています」とある。
いったい、どーなってるんだ!
まあ、何が原因かわからないけど、一つ思い当たるのは、アクセスポイントを親父の部屋のLANケーブルにつないで、ノートPC(これもかみさん用の予備PC)でWi-Fiが使えるか実験した後、予備デスクトップPC2台と私専用のノートPCでフォルダの共有をし、ちょっとした作業をしたことかな?
そもそもNASをしたかったのだが、ルーターにUSBを差し込むソケットがなくて、NASの代わりにフォルダー共有で済ませようとしたのだが、それには共有するPCを同時に立ち上げておかないといけないという不便があり・・・・とまあ、そういうことが原因かも。
とにかく、Windows10になってから、デバイスを変えるとすぐに不具合が生じるようになって困る。
一番の問題は、アクセスポイントにLANケ-ブルをつなぐと、てきめんにIPアドレスの競合が起きる。
これはそれだけが固定IPアドレスになってしまうせいかもしれない。
Wi-Fiが通りにくいところは、LANケーブルにアクセスポイントをつなぎたいのだが・・・
ここらは研究課題かな?
いくつになってもPC素人のままで、独り悪戦苦闘するのも暇つぶしには面白い。

2018年10月27日 / misotukuri

安田純平氏解放と自己責任論再燃へのうがった見方

 シリアの反政府組織に拘束されていた安田純平氏がこのたび三年ぶりに解放されて無事帰国したが、またぞろ自己責任論がネットで噴出しているようだ。
 今回はもう自己責任論がでることはあるまいと思っていたが、なかなかだね。
 何でそうなるのかな?
 安田さんは最初から自分は自己責任で行くと明言して行ったし、だからと言って日本政府が全く何もしなかったと言うことでもない。
 身代金はどこが出したかわからないが、3億円ほど支払われた模様。
 仲介はトルコとカタールがしたことはわかっている。
 安田さんの自身の解放のされ方について日本政府が何らかの努力をしてくれたかのような形だけは避けたかったがこうなってしまって残念だみたいなことを言ったとかで、それにカチンと来た人が結構いたようだ。
 そして、そういう彼らに対する人格否定の攻撃がまたスゴイ。
 私が思うに、どちらもまだまだ何もわかっていないなと思う。
 まず、最初の疑問。
 安田純平氏は本当に自己責任で行ったのか?
 スポンサーは誰か?
 それはひょっとして日本政府かもしれないということは考えたことがあるか?
 直接ではないにしても、間接的にはあり得る話だ。
 わざわざ反政府的な言動をして、自己責任で行くからほっといてくれと言ったのには、何か不自然な感じがしていたが、それに裏はなかったか?
 彼が本当に日本政府のスパイでなかったとどうして言えようか?
 スパイだからこそ、自己責任で行くということをわざわざ宣言して行ったのではないのか?
 反政府的言動をするフリージャーナリストが実は政府のスパイというのは、良くあるというか、ありすぎる隠れ蓑。
 なぜイスラム・テロ組織が外国人ジャーナリストを標的にするか?
 それは彼らの疑いの方が正しいからだ。
 仮に、安田純平氏が日本政府のスパイだったとすれば、自己責任論で騒ぐのは誰が仕掛けたか知らないが、それが必要だからだ。
 そうすれば、勝手にアホどもが騒いでくれる。
 やっぱり、安田さんは単なる無鉄砲なフリージャーナリストだったと思ってくれる。
 まあ、そういうことでプロの厳しい目は誤魔化せないが、守備完結で形は整うではないか。
 だから、私は今回の騒動をしらけた目で見ている。
 どんな裏があるか知れやしないのに、単純なまさに大衆。
 実際の所、安田さんからの秘密のメッセージ→安部→プーチン→カタール&トルコ→シリア反政府組織ヌスラ戦線→解放だろう。
 では。

2018年10月27日 / misotukuri

鳴門の渦潮は左巻きか右巻きか?

 ある読書会でNさんが誰にともなく「ところで、鳴門の渦潮って、左巻き?右巻き?」とたずねたら、Cさんが「鳴門の渦は左巻きって言うから、左巻きだろう」と答えた。
 私もそうは思ったが、徳島新聞ニュースなどで見る鳴門の渦潮は確か右巻きだったような気がして、何とも言わずにいた。
 Nさんは昔からSFファンだからコリオリ力というのを当然知っていると思うし、台風が左巻きなのは台風情報で衛星画像を見てよく知っているハズ。
 その上で、ああいう質問をするというのは、多分もっと深い理由があってのことだろうと思い、その場では深入りせず、帰って調べてみることにした。
 しかし、そんなことは、帰るとすぐに忘れてしまって3週間がすぎた今日、本の片付けをしていて、やたらとパズル本があるのに気がつき、ひとまとめにしていたら、その中の「暗号パズル」(長田順行著 実日新書)というのが目についた。
 パラパラッとめくっていると、なかなか面白い。
 解けたのもあるが、ほとんど解けなかったみたいで、×がついている。
 最初の問題からして解けなかったのだが、それは「怪盗ルパンが残した一枚の紙切れ」というパズルで、もう一つ?がついていた。
 それは暖炉の上の渦巻き模様の飾り玉が16個直線上に並んでいて「6渦巻き2・11渦巻き3」という紙片が残されていたという暗号なのだが、大昔のダイヤル式金庫を使ったことのある人間ならすぐにわかる暗号だ。

 問題は、その「渦巻き」の向きが左右違うことだ。
 わたしは最初の「渦巻き」は左巻きで、後の「渦巻き」は右巻きと思った。
 だから、暗号は横長の紙に左書きなので、左から6番目の渦巻きを左へ2回回し、今度は11番目を右へ3回回すと思った。
 ところが違っていた。
 左から6番目の渦巻きを右へ2回回し、今度は11番目を左へ3回回すのが正解。
 渦巻きの向きの見方が違うのだ。
 私は左巻きの渦とは、反時計回りに外側から内側へ巻いていくものと思っていた。
 ところが、この本の著者は、時計回りに内側から外側へ巻いていくのを右回りとしている。
 どちらも出来上がり図は同じものだ。
 いったいどちらの呼び方が正しいのだろうか?
 ちなみにその図は衛星画像で見る台風と同じで、台風はコリオリ力が働いて必ず北半球では西から東つまり北極から見て反時計回りに回るが、これを左巻きという。
 また、気流にしろ水流にしろ、流体は渦を巻くと外側から内側へと流れ込んでいく。
 よって、渦というのは外側から内側へと巻くものなのだ。
 ところが、巻き貝とかは内側から外側へと向かって反時計回りに巻いていくが、コリオリ力に従っていくということではなさそうだ。
 また、そもそも、右巻き左巻きとか言うのは日本くらいのもので、外国ではそういう呼び方はないようだ。
 観測者のどこを右または左とするかによって左へ行くものでも右巻きになったり、左巻きになったりするからね。
 台風も上から見れば左巻きだが、下から見上げれば右巻きだ。
 右だの左だの言っても、巻いていく方向に→印でもしておかないと、わからない。
 そういう曖昧さがあるのだ。
 ところで、鳴門の渦は、上から見て左巻きか右巻きか?
 私も一応実際に何度かお客を連れて観潮船に乗ったことがあるが、全然気にしていなかったので良く覚えていないが、両方あるようだ。
 それはフロの水を抜いていて、多分、そうだろうと思った。
 浴槽の水をかき混ぜたりせずただそーっと栓を抜くだけなら、次第に左巻の渦が出来るが、湯かき棒や掃除道具などでちょっと変化を与えると右巻きの渦が出来たりする。
 鳴門の渦も海底の地形などによって右巻きになったり左巻きになったりするのではないかな?
 これも複雑系なので、単にコリオリ力だけでは説明できないみたいだ。
 では。

2018年10月19日 / misotukuri

日本に難民が一度に2000人以上やって来たら?

 今日の読売新聞の記事にこういうのがあった。
 ホンジュラスなどから難民が2000人以上の集団で米国入国を目指しているらしい。
 https://www.yomiuri.co.jp/world/20181019-OYT1T50099.html?from=ytop_main3
 これを見て、トランプが安倍首相にG20かなんかで、「シンゾー、お前のところには2000人も一度に不法移民がやって来るなんてことはないだろう」と言ったことを思い出した。
 なるほど、これを言ってたんだな。
 ドイツのメルケル首相も難民政策で失敗して選挙で歴史的大敗とか。
 「ええかっこしい」というんだよ、ああいう人のことを。
 なお、ついでにホンジュラスのことを調べたら、現在世界で一番治安が悪い国らしい。
 毎年人口10万人あたり100人が殺されており、2位はベネズエラで同じく50人が殺されているとか。
 この割合は徳島県なら年間700人が殺されている計算になる。
 現実には3件(2012年統計)だ。
 ご自分の所在の都道府県がどうかはネットで調べてよね。
 とにかく、この桁違いぶりのものすごさよ。あきれるわ。
 中米で一番治安のいい民主主義の天国と言われたコスタリカも1990年代から麻薬の中継地及び消費地となり、治安は年々悪化しているとのこと。
 カナダかな?先進諸国でこの度10月17日から初めて大麻が合法化されたのは。
 国家としてはウルグアイが最初と言うが。
 http://news.livedoor.com/article/detail/15460044/
 日本も解禁しろとか言う運動がなされているのは知っているが、カナダがこれから10年くらいしてどうなるか見極めてからだろうな。
 多分、東京五輪も大麻検査が大変だな。
 では

2018年10月16日 / misotukuri

「犯科帳」に面白い記事があった

 古くなったので棄てようと思った「犯科帳」(森永種夫著・岩波新書)をパラパラとめくっていて、面白い記事を見つけた。
 これは幕府直轄の長崎奉行所判決記録の犯科帳だが、その記事は13雑件中の宝暦2年(1752年)「黒ん坊の遊女屋通い」というもの。
 1752年と言えば、写楽が活躍した寛成6年(1794年)より42年も前。
 そんな時代に既に出島から日本人の手引きでこっそり遊女屋に通った黒人の話が出ている。
 もちろん手引きした日本人や遊女屋はそれで処罰されているが、死罪というほどではない。
 「入墨の上、所払い」「所払い」「戸締め」「叱り」だった。
 こういうのを読むと、島田荘司のラスさんのようなオランダ人がいたというのも大いにあり得る話だなと思った。
 また、長崎の町の古くからの奇習に「嫁盗み」と言うのがあったというのも面白い。
 これはかすかに読んだ記憶があった。
 「・・・自分の女房にほしい娘があるとき、知人友人に頼んで盗んできてもらうのである。知人友人は駕籠を用意し、夜にまぎれて娘を誘い出し、いざ駕籠に乗せたとなると、今度はおおっぴらに『よめご盗みよめご盗み』と連呼しつつ連れ去った。毎度のことであり、そんな声が聞こえても、町の人は家から出てのぞこうともしない。娘の家人などが出て来てそれをやるまいとすると、見るものはかえってそれを止めたとさえ言われる。・・・」
 ホンマか?
 今度、長崎の友人に会ったら聞いてみよう。